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2024年上半期 さまざまなベスト


音楽家のオオタです。2024年上半期のさまざまなベストを書きました。
後半はメンバーシップ限定となります。よろしくお願いします。

ベストバイ

上半期は制作で忙しかったのもあり、例年よりベストバイは少なめ(機材をほとんど買ってない) その分、文章は多めでいきます。

29pedals EUNA

ギターにもベースにも常時かけるほど気に入っている。音は結構変わると思う(いい方向にね)。 バッファーというよりエンハンサーみたいなイメージ。
Harmonics, Bright, Lowと3つのスイッチがあって、B, Lは常時ONにして使っている。巨大なペダルボードを使っててバッファーが欲しいバンドマンはもちろんだが、ライン録りの頻度が高い人にこそ使ってほしい。


Strymon BRIG

写真で見るよりもかなり小さい。ステレオin/outなのでギター以外にも使えるしサイズ感に対するパフォーマンスが高い。発振するギリギリまでREPEATSを上げても邪魔な飽和感が出ないし、ディレイ音の質感もかなりアナログライクなので、ギターはもちろん、アンビエントみたいな音数の少ない音楽をやってる人やシンセ用のメインディレイとしてもおすすめ。

唯一気に入ってない点はMODノブの振る舞い。
MODを上げるとステレオ幅が広がり、ディレイ音のPitch Modのレートが速くなるのだが、これが同時に上がるので「ステレオ感は全開だけどピッチは揺れてない」音色が作れない。同時押しとかでそれぞれのパラメータを調整できれば最高だった。

ちなみにこの曲で全編使ってます。https://ohta.bandcamp.com/track/decision-to-leave


Fender Road Worn 50's Precision Bass

2008年頃のメキシコ製。高校生の頃に買って未だに使ってるテレキャスターもこれと同年代で、この頃のメキシコって悪くないんじゃね?と思ってわざわざ探して買った。購入時点でPUはSeymour Duncan SPB-1、ブリッジとネックプレートはFreedom製に交換されていた。Fiesta Redならピノ・パラディーノみたいにしたくて(彼のはローズ指板だが)自分でUSA製のべっ甲ガードに交換してフィンガーレストもつけた。ちなみに弦はFenderのフラットワウンド弦です。

仕事の制作でベースを入れたくなった時はこのベースに29 Pedals EUNAを通して、DAW側では適当なプラグインコンプ + Plugin AllianceのAmpeg SVT-VR Classicという組み合わせで録音している。


ZOOM H1 Essential

小さい軽い安い

待望の32bit Float。マイメンYutaka Hirasakaにライブ撮ってくれとお願いされ、試しに買ってみたが置いとくだけでとりあえず録れてる安心感は強い。もちろんクオリティ上げようと思ったらいくらでも上げられるけど、カメラ1台とレコーダーだけバックパックに入れて、5分で準備してこのぐらい撮れれば記録としては十分じゃない?


Goodhertz Lossy ($79)

圧縮音源の劣化を再現するローファイプラグイン。友人でエンジニアのKensei Ogataと「僕らの世代のノスタルジーな音ってテープの揺れとかではなくて低ビットレートでヘニャヘニャになったmp3の音なんじゃないか」みたいな話をしてたらこのプラグインの存在を思い出したのでその場で買って一緒に試して遊んだ。音質が悪いだけだと思われる可能性もあるので仕事では一切使えないがこういうものをすぐに買って楽しめる余裕はいつも持っていたいなと思う。


Spitfire Audio Albion Tundra ($449)

やや高いが仕事で使いそうだったので購入したSpitfire Audioのプラグインたち。ALBION TUNDRAは北欧的なテクスチャー系のオーケストラ音源で、上品なテクスチャーが欲しいときに使う。よくも悪くも個性的すぎるので人は選ぶが「The Revenant」のスコアみたいな音が欲しい人にはおすすめ。

https://www.spitfireaudio.com/albion-tundra

Spitfire Audio Appassionata Strings ($249)

Appassionata Stringsはレガート特化の弦音源。
ランとか速いパッセージのフレーズを打ち込みやすいので使用頻度は高め。
高音の鳴りが綺麗なのでドラマティックにしたい時とかにユニゾンで鳴らしたりもする。

https://www.spitfireaudio.com/spitfire-appassionata-strings


その他

Leica M3 & Summicron 50mm F2 (1st, Collapsible)

ボディとレンズは別々に買ったけどどちらも1956年製。

近所のカメラ屋にこのレンズがかなり格安で置いてあるのを見つけて、どんなもんじゃいズミクロンと、買ってデジタルで試してみたら想像以上によく写るので「このポテンシャルを活かすのであればやはりM型なのでは…」と思い、翌週にはボディとしてM3を買っていた。어머어머어머…

撮影対象や今いる場所の明るさから最適な設定を弾き出し、素通しのファインダーを覗いて二重像を合わせたら静かにシャッターを切り、次のコマをロードする…

さながらスナイパーのような、マニュアルフィルム機ならでは豊かな撮影体験にすっかり魅了された結果、デジタルで写真を撮ることに完全に興味がなくなってしまい、購入から3ヶ月経っても未だに週1〜2本ぐらいは撮っている (コストがやばい)

より詳しい購入記は買ったタイミングでTwitterに書いたので興味がある人はそちらも見てもらえれば。

https://twitter.com/OhtaRuka/status/1782733705976729635


KEKS KM-Q Lightmeter

上についてる四角いやつ

小型の露出計。国内未発売なので香港のCamera Film Photoから輸入した。90ドルぐらい。小さくてUSB-C充電で文句なし。

映画

ヨルゴス・ランティモス「哀れなるものたち」 (2024)

本当に面白くて良い気分になった。マーク・ラファロにはずっと嫌な男の役をやっていてほしい。Jerskin Fendrixの劇伴が完全にネクストレベル。音楽が良すぎて鑑賞中もずっといい気分だった。

OSTのレコードも買いました。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ「DUNE 砂の惑星 PART2」(2024)

池袋GCSの一番いい席(グランドクラス)でIMAX視聴。Part1は実質何も話が進まなかったのでようやく活劇ぽくなってきた。レベッカ・ファーガソンのやばいおかんの演技がすごくて感心した。音楽はいつも通りハンス・ジマー!って感じだったが「オッペンハイマー」の貼り過ぎ感と比べるとこちらはずいぶん抑制が効いていて上品だったような気がしてくるのが不思議 (ハンス・ジマーが元々ノーラン組だったのもあり、両作品に関連はないがつい比較してしまう)


パク・チャヌク「別れる決心」(2022)

パク・チャヌクってかつての韓国映画っぽいエロと暴力な映画を撮っているイメージがあってやや観るのに身構えてしまうところがあり、今作はいつどのタイミングで観ればいいのか分からないまま2年寝かせてしまっていたのだが、ぶっちぎりで面白かった!公開当時に観ていたら僕は大騒ぎして色んな人に連絡してたと思う。超ディティール映画。すぐに2回目観たもんね。セリフもパンチライン多すぎ。こういう映画だけを観ていたい。マジで好き。


ドラマ

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