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デザインから量産まで。リネンストール製作の7つの工程

どうも!ルイです!

リネンストールネタを続投していましたが、この記事でいったん終わり◎ 

リネンストールを作った経緯秋まで使える着回し紹介、ときて、今日はどんな風に作っているか、制作の流れをお見せしたいと思います。

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今回のリネンストールは、私が描いた水彩画がデザインラフとなり、それをもとに工場さんとやりとりをして作り上げていきました。

以前の記事にも書きましたが、内田染工場さんとお仕事するのは初めて。すっかりお互いに慣れてきたウールの工場さんとは違うので、イメージを伝えるための工夫をし、相談しながら進めていきます。

私がいつもどんな風に着想し、デザインをし、工場さんとやりとりをしているか。さらっとご紹介していきますので、よろしければご覧ください◎ 

1. ストールのイメージをまとめる

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最初、私はとにかく、イメージを文字で起こしていきます。
それから、日常や美術作品など、ヒントになるようなアイデアをラフスケッチ。だいたい1案でA4ノートの1/2冊くらいは書き込んでいきます。

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ここでどんな仕上がりイメージなのか、どんなお客様に向けて作るのか、販売時の写真はどんな風に撮るかまで考えておきます。生地やデザイン画の決定に迷ったら、またこのベースのアイデアを見直して、再確認しながら進みます。

2. 水彩画を描く

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イメージがいくつかビジュアルになってきたら、それをもとに水彩画を描いていきます。いいな!この柄!とおもったら、そこから派生して6パターン描くのがマイルール。今回はB4サイズの紙、40枚くらいは描いたでしょうか?そこからだんだん絞っていきます。

同時進行で生地をリサーチ。サンプルを取り寄せてわりとすぐ決まるときもあれば、何種類も見たり生地屋に足を運んだりと難航することも。今回のリネンストールはかなり時間がかかりました。

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今回、とにかく私が求めていた細番手の生地が見つからなかった!

番手は糸の太さを指すのですが、これが細いほど(番手の数値が大きいほど)、生地の柔らかさと軽やかさが増し、肌触りの良い生地ができます。理想を求めて探し始めたのですが、60番手はあるけど80番手以上は本当になかなか出会えない。価格のバランスもあるし、「これなら!」と思ってもスカスカの生地だったり、糸が粗悪で抜けてきてしまったり。通常の2倍ほど時間がかかって、やっとコレ!という生地を見つけた時は本当に嬉しかったし、ホッとしました^^;

3. 工場さんと打ち合わせ

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デザイン画・生地のイメージ・ストールの全体的なイメージに加えて、どんな切り口で販売するのか、工賃(賃金)や納期など、詳細をお伝えして相談します。

そもそも、私の水彩の原画を渡すことで染色の依頼ができるのか?がまずドキドキだったのですが、社長から「大丈夫ですよ、やってみましょう」の一言をいただき。これでスタートできる!とスイッチが入った感覚に。

4. デザイン画の完成・生地の決定

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ストールのディティールを決定。原画のままのカラーで作ってもらいたいので、デザイン画は何度も何度も描き直し、1日置いてからまた見直してみたりと、納得がいくまで時間をかけて完成させました。

5. サンプル作り

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いざ、初回のサンプルを工場さんに作っていただきます。その際、自分がなにを大事にしているのか、どこをこだわりたいのかを丁寧に伝えます。ここはとっても大事なポイント……!

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↑初回に上がってきたサンプル

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↑サンプルに対して調整してほしいところを実際に伝えたもの。布に直接付箋をつけて伝えちゃってます。色味や柄など、イメージと違ったら作り直してもらいますが、この工程が増えるともちろん金額も上がります。作り直しが何度も重なると工場さんも大変なので、ここはスムーズにいくようきちんと伝えるのが私の仕事です。

つい感覚でものを話してしまう私(擬音語が多いと言われたり、、)。なので、とにかく相手の立場に立ってどうすれば無駄なく進められるかを考えています。。。

6. 先上がりと商品撮影

サンプルが自分のイメージに近づいたら、商品の撮影用として先に本番のものを複数枚、仕上げてもらいます。先上がりが到着したら、カメラマン・モデルさんと一緒に撮影。

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いつも撮影は、カメラマンの船木菜穂子ちゃんと、モデルのいずみちゃんと一緒に。この3人で撮影を始めてもう5年も経ちます。

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いつもワイワイ楽しく、終わったらキンキンに冷えたビールで締めるのが恒例!撮影の裏側や、このふたりについてはまた別の記事でご紹介させてくださ〜い!

7. 量産依頼!完成!

そして、量産分も到着!これでやっと、みなさまの元に届けられます。しかし、今回は初めての工場さん&一枚一枚手染めのため、10枚ほど作ってもらった時点で一度確認させてもらいました。染めムラがあったり、少しばらつきがあったので調整させてもらい、いざ量産です。

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ばらつきも手仕事ならではなので、「同じように仕上げてください」はとても言いづらかった。その差を活かせるようなデザインにしたり、作業の手間を減らす工夫をしたりなど、次に繋がる良い気付きがたくさんありました!

これらが、実際の原画と完成品。

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とにかくこだわりがつまっていて、それが素晴らしい職人さんと一緒に実現できたなんてほんとうに幸せ。この記事で、少しでも制作の空気が伝わると嬉しいです!

さてさて、今年はリネンストールに続き、ウールストールは新しい格子柄が仲間入りしています。またこちらも近日中にお話しします^^

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