幸せの輪郭は考えても分からない

本当に都合がいい。
あんなに人生つまらないと思ってたのに。

あまり世間話などのフランクな会話のチャンスがないと思ってた職場で昨日は落ち着いた雰囲気が漂っていて、全員がどこか手持ち無沙汰だった。

そこになんの気なしに話題を投入してくれた先輩のおかげで弾む会話が生まれた。少しの間だったのに、ほんの少しの間だったのに、楽しかった。

僅かな時間だったのに、退勤後も、翌朝になっても、あの時間がありありと思い出せるほど濃い時間。

こんなに簡単なことで人間は幸せになれることを再確認し、こーんな些細なことが実は簡単なことではないことも理解することができた。理解し直した。

友達との一切と関係を断ち、恋人の温もりも忘れてしまった僕は良好な人間関係なしにどうやって自分が幸福になれば良いのかをずーっと考えていた。その時間はとても不幸であり、これから訪れる幸福を受け止めるための大切な、大切な期間になった。

人間は社会的な動物だと、何度か耳をかすめたことがある。もう少し聞く耳を持ってたら違ったかもしれないが、完全スルーしたからこその理解度の深さがある。

昨日のあの時間が過ぎてからというもの、過去の楽しかった友達とのやり取りが溢れ出してきて驚きが隠せない。５年間も自分との対話に集中し過ぎだ。話し方も忘れ、きっと外見的な魅力も落ちてしまった僕は、外に意識を向けるフェーズに入った。

一つずつしかできない人間だからきっと今度は自分を顧みる時間が多少は減るんだろう。けど、内への意識はきっと緩めてもそれなりに働くくらい鍛えてきたはず。リラックスして人間関係の構築を楽しめたら、自分なりの幸福を見つけられるはず。

そうだ。
今度自分だけで答えを出そうとしてたら、敢えて周りの人に答えを出してもらお。