【山雅2022レビュー】vs岐阜・今治|J3第29・30節
各試合のポイントを一つに絞って、振り返っていく。
vs岐阜|J3第29節
2022.10.15
J3 第29節
松本山雅FC
×
FC岐阜
前回の対戦:【山雅2022レビュー】vs岐阜|J3 第6節
~スタメン~
~ゴール前の迫力~
25節のレビューで、「菊井にはゴール前にもっと入っていってほしい」ということについて触れた。
レビューはこちら:【山雅2022レビュー】vs鳥取|J3第25節
それを踏まえて、この試合における山雅の得点シーンを振り返る。
1点目
47:45のシーンで、田中パウロがパスを受けた時の、選手たちの立ち位置は下図の通り。
この時点では、田中パウロのシュートコースは、岐阜のCB岡村に塞がれている。
このシーンのポイントは、菊井がエリア内まで入ってきている、ということ。
直後、岡村は、菊井のことを警戒し、菊井の方へ寄っていく。
これにより、田中パウロのシュートコースが空き、ゴールを決めることができている。
田中パウロがうまいのはもちろんだが、菊井がゴール前まで上がっていったことによって生まれた得点とも言える。
2点目
70:26のシーン。
クロスが上がった時の、選手たちの立ち位置は下図の通り。
エリア内には、山雅の選手が4人入っている。
このシーンでは菊井はエリア内にいないものの、ゴール前には十分に人数をかけることができている。
これだけ人数が揃っていれば、菊井がエリア内にいないことに問題はない。
(それでも、横山に関しては、エリア内に入っていくべきなのではないかと思うが)
まとめ
「点を取りたければゴール前に入っていけ」という、ある意味当たり前なことではあるのだが、得点シーンにおいてはこれができていた。
今後の試合でも徹底することができれば、山雅の得点力不足は改善されるかもしれない。
~試合結果~
松本山雅FC 2
48' 田中パウロ 71' 田中パウロ
FC岐阜 1
27' 畑
~ハイライト~
vs今治|J3第30節
2022.10.23
J3 第30節
FC今治
×
松本山雅FC
前回の対戦:【山雅2022レビュー】vs今治|J3第10節
~スタメン~
~ビルドアップの変化~
この試合で見られた、山雅のビルドアップにおける大きな変化について振り返る。
以前
今までの試合では、相手の守備ブロックの外でパスを回しているだけになっていることが多く、効果的にチャンスを作れていたわけではなかった。
山雅は、ライン間でのパスコースの作り方に大きな問題を抱えていた。
これまでは、ライン間で受けようとしていたのは菊井だけ、ということが多かった。
それどころか、誰も受けようとしていない場面もよく見られていた。
山雅FWは、相手CBの目の前に立っているだけのことがほとんどで、下りてきてパスを受けようとすることは少なかった。
菊井一人しかいないとなると、相手からすれば、MFの誰かが菊井をマークすれば良いだけなので、非常に守りやすい。
結果として、前方への有効なパスコースがなく、守備ブロックの外でパスを回すだけ、という状況になってしまっていた。
今節
この試合では、ライン間でのパスコースの作り方に変化が見られた。
FW小松が、今治のダブルボランチの間に下りてきてパスを受けようとする動きを徹底して行っていた。
この動きにより、ライン間でパスを受けようとする選手が菊井と小松の二人になる。
この状態だと、相手のボランチ(上の図では、楠美)からすると、菊井と小松のどちらに寄せればいいか迷ってしまう。
結果として、菊井または小松がパスを受けることができ、攻撃の流れを作ることができていた。
まとめ
途中出場のルカオや榎本は、小松のような動きをしていなかった(と思う)ので、チームの指示なのか、小松の個人的な判断なのかは分からない。
とにかく、次節以降も、小松の働きに期待したい。
~試合結果~
FC今治 1
5' 中川
松本山雅FC 2
49' 田中パウロ 79' ルカオ
~ハイライト~
~終わりに~
ここに来て、攻撃面での改善が山雅に見られ始めている。
2試合3得点の田中パウロはもちろんすごい。
ただ、それだけではない。
たまたま点を取れた、というよりは、点を取るべくして取ったな、と言えるような試合展開を作ることができるようになってきている。
もしかしたら、奇跡を起こすことができるかもしれない。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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