【読書ノート】『タイムカプセルの8年』(『家族シアター』より)
『タイムカプセルの8年』(『家族シアター』より)
辻村深月著
「私」は、大学で国語学の講師をしている。息子の幸臣は、小学校の先生として、初出勤するところで物語は始まる。
赴任先の小学校には、恩師の比留間先生がいるのだという。
いろいろなテーマが散りばめられていて、なかなか面白い。
・親子関係
・教育
・父親
幸臣が憧れる比留間先生は、ジブリの映画を見せて、社会問題について考えさせたり、討論会を開いたり、人間味があって、人気の講師なのだけど、教科教育がおろそかならしい。小学6年生の卒業イベントとして子供たちが希望するタイムカプセルをやらせようと奮闘するのだけど、、
物語の主題は何か?
子どもは、未熟なところはあるだろうけど、一人の人間(小さな大人)として、接することが大事なことなのだと理解した。
学校教育とは何だろうか?教科教育だけでなく、人間教育だとか、社会性を教える場なのだとか言われてはいるのだけど。
私個人としては、学校は最低限、勉強だけ教えてくれれば良いのではないか?と思ってしまう。
集団の中で、チームワークを守るみたいなことは、学校で学ぶことではないように思ってしまうのだけどね。
社会に出れば、チームで働くことが得意なひともいるだろうけど、チームが苦手なひとも同じくらいいるわけだからね。
辻村さんの物語はストーリーが明確で面白いと思う。