【読書ノート】『道 La Strada』(『常設展示室』より)
『道 La Strada』(『常設展示室』より)
原田マハ著
主人公は、「新表現芸術大賞」の審査員の貴田翠。
「新表現芸術大賞」の最終選考の作品の中に、翠のこころを掴む作品がひとつあった。それは、田舎の一本の道を表したものだった。
翠には、記憶から消してしまうほどの辛い過去があった。幼少期の母親の死と面倒見の良かった兄と離別。
家の前に一本の道があった。
キーワードを挙げてみる。
「道」
1. **単純さと集中**: 一本道は、単純さと集中の象徴として解釈される。
2. **決意と信念**: 一本道に従うことは、決意と信念を持って特定の道を選び、それに忠実に進むことを意味する。
3. **規律と責任**: 一本道に進むことは、規律と責任を必要とする。
4. **成長と深化**: 一本道に沿って進むことは、その道の探求や実践を通じて成長し、深化する機会を提供する。
兄との再会
1. 家族や人間関係の絆の力を示す。人間関係は時には距離や時間を超えて続くことがあり、再会はその結びつきの重要性を強調する。
2.運命や偶然の不思議さを示す。人々の生活や選択は、時には予期せぬ出来事や偶然の結びつきによって影響を受けることがある。。
3.再会によって、自己とのつながりや家族の一部としてのアイデンティティを再評価する機会が与えられる。
4. 希望や再生の象徴として解釈される。過去の困難や別離を乗り越え、再び一緒につながることは、新たな始まりや希望の証と見なされる。
物語の主題は何か?
物語は、どんなに異なる人生を歩んでいても、家族の絆が人々をつなげる力を持っていることを示している。一本の道は、兄妹をつなげ、彼らの人生の旅を共有する経験として描かれている。