【読書ノート】『生存』(『信仰』より)
『生存』(『信仰』より)
村田沙耶香著
人々は、競争社会の中、それぞれが持つ能力から生存の可能性を生存率として評価されて、AクラスからDクラスに分類されている。
主人公 鈴木クミ(Cクラス)と角倉ハヤト(Aクラス)は恋人同士だった。結婚したいと考えて、生存率アドバイザーに相談をしに行ったところで物語は始まる。
アドバイザーは、二人の結婚は、生存率87%のハヤトにとって非常に不利な結婚になる。生存率20%以下のクミと結婚すると、家族としての生存率は30%にまで落ちてしまう。
Dクラスをドロップアウトすると、野性に戻る道がある、所謂、野人。野人の生存率は1%なのだという。
格差社会の行く末はこうなるのかもしれないとか、思った。
今の偏差値偏重社会も既に似たような状況なのかもしれない。
先日、家族でホノルルに旅行に行ったのだけど、物価の高さにひたすら驚かされた。インフレしているドルよりも円の方が安いという現実を目の当たりにして、下手に海外旅行には行けないなあと改めて思わされた。格差社会を感じてしまった。
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