「卵」(『憂国』の中の短編の一つ)
「卵」(『憂国』の中の短編の一つ)
三島由紀夫著
毎日卵を食べていたボート部の悪ガキの学生たちが、ある日卵から裁判にかけられ、有罪を宣告されるという話。
まあ、卵が、西洋文化の象徴か?という疑問はあるのだけど、日本で明治維新以降、卵の消費量は飛躍的に増えたらしい。日本はどんどん、西洋化され、悪ガキどもが、はびこる。
物語の中で、悪ガキ学生らは、自分たちに有罪を言い渡した卵たちを、逆に大量の卵焼きにして食べてしまうところで、物語は終わる。
日本の鶏卵消費量は世界一になり、欧米をもしのぐ経済力を身につけていくことになっていくのだということを予見していたのかもしれない。
三島由紀夫が、こんな、わけのわからない小話を作ったってことも驚いた。
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