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『ドーパミン中毒』

『ドーパミン中毒』

アンナ・レンブケ(Anna Lembke) 著

 この本は快楽についての本である。苦痛についての本でもある。何より、快楽と苦痛の関係についての本であり、その関係を理解することが人生を豊かに生きるためにいかに重要であるかを伝える本である。

著者
1967年アリゾナ州フェニックス生まれ。精神科医。
医学博士。スタンフォード大学医学部教授。同大学依存症医学部門メディカル・ディレ
クター。イエール大学を卒業後、スタンフォード大学で医学を修める。依存症医学の第
一人者であり、研究に対する授賞多数。臨床、研究、教育の各分野に力を注ぎ、アメリ
カの連邦議会が設置する各委員会にも名を連ねる。4人の子供の母親であり、現在、カ
リフォルニア州在住。

印象に残ったこと

終末期医療などで、オピオイドという薬は、日本人は、「麻薬」だといて、毛嫌いされているのだけれど、アメリカでは、当たり前のように処方される。アメリカの方が進んでいるとも言えるけれど、オピオイド中毒患者が、社会問題になっている。知人の医療従事者に聞いたところ、日本では、痛みの緩和にオピオイドを使用したいのに、患者側の抵抗が、強く処方できないケースが多いのが問題なんだとの話を聞いて、文化の違いを感じた。

推し活とか、アニオタを面白く取り上げている報道をみるが、これも、ドーパミンによる依存症なのだろうと思った。

自分には、無縁の話だと思ったりしたが、著者自身が、恋愛小説依存症であったことが、明かされていて、読書も依存症になるとということに、ドキッとした。

ときどき、ハマってしまって、気づいたら朝だったようなことは、あったと思うと怖くもなる。

本書では、そんな、依存症への対処法がいろいろな事例を交えて解説されている。

『尋人啟事』徐佳瑩(ララスー)

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