見出し画像

新型コロナウイルスに対する心の持ち方②

今回は、攻撃性について書きます。

1年前に比べると、攻撃的になっている方は少なくなったと思います。とはいえ、新型コロナウイルスに関してはまだまだ渦中であり、攻撃の対象になりやすいです。当初は、マスクをしていない人や自粛をしない人、つまり感染意識の低い人を攻撃する傾向がありました。不適切な発言をした人は、いつも以上に攻撃されたかもしれません。他にも例をあげればきりがないです。そのような誰かが誰かを攻撃する姿を見聞きすることに、辟易した方もいるのではないでしょうか。

こう書くと、否定的な意見を主張することを否定しているように見えるかもしれませんが、そうではありません。それらの意見は、物事を正しい方向へ修正することにもつながります。ただ、表現の仕方として、攻撃的になりすぎている印象は受けます。怒りを感じることは自然ですが、表現の仕方は工夫する必要があると思うのです。

怒りは、他の人に感染する特徴を持っています。ぶつけられた人にもストレスがかかり、その人がまた別の人に対して攻撃的になり、だんだんと、社会全体に広がる傾向があります。こちらの感染力もずいぶん強いです。

怒りの前に生じる感情がある

では、どうして多くの人が攻撃的になってしまうのでしょうか?「怒り」は、それに先駆けて別の感情が生じていると言われています。例えば、子どもが学校に行かなくなってしまったとき、子どもを怒る親御さんがいます。しかし、本当は怒りの前に、子どもの将来を不安に思う気持ちが喚起されているのです。今回も、怒りの前に未知のウイルスに対する不安、恐怖などの感情があるのだと思います。これらの不安を自覚しない、あるいは自覚しても放置していると、怒りのコントロールは難しくなります。その結果、表現が強くなり過ぎてしまうのです。

自覚し、共有することでコントロール

そう考えると、対処の仕方も分かってきます。怒りに先駆けて喚起されている不安を自覚すれば良いのです。自覚した後に誰かと共有することで、さらに落ち着きを取り戻します。学生の頃、試験前に「やばい!全然勉強してない!」「私もー。」と話した経験はありませんか?このコミュニケーションは、不安を打ち明けて共有することで、不安を収めているのです。打ち明ける相手は選んだ方が良いですが、今の状況について不安に感じていることがあるのなら、誰かと共有してみてください。それにより感情のコントロールはずいぶん良くなるはずです。

怒りの仕組みは、新型コロナウイルスに限らず広く共通します。こういう機会に、自分の怒りをコントロールする術を身につけてみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?