見出し画像

その頑張りを続けるために

フルマラソンを走るために、ランニングを頑張っていた時期があります。

ランニングしていると話すと「走ることを楽しんでいる」と思われることがありますが、そんなことはありません。自分の場合、走ること自体は、苦痛でしかないです。じゃあ、なんで走っているのかと言うと、達成感などではなく、健康のため、目標のため、現状維持のために走っています。ですから、走っている時間はただただキツく苦しいです。

しかし、そんなランニングでも苦しさが減る時があります。これまでに数回、友人と一緒に走ったのですが、不思議なことに、同じ距離を走ってもキツくないのです。これはランニングでよくあることらしく、以前から知っていたのですが、誰かと一緒の方が、1人よりもずいぶん楽という経験は、自分にとって新鮮な驚きでした。

似たような仕組みが依存症の治療にもあります。アルコール依存、薬物依存、パチンコ依存など、依存症にもいくつか種類があります。治療法も色々あるのですが、最も効果的なのは自助グループとする研究があります。自助グループというのは、依存症に苦しむ当事者が集まって、自分の体験を語りあったり、頑張りを労い合うような取り組みです。1人で頑張るのではなく、一緒に頑張るわけです。自分だけでなく他にも頑張っている人がいる感覚を持つと、再びアルコールを飲みたい気持ちを抑えられるのです。

こういった人間の特徴は、色んな場面で活かせます。もうすぐ受験で最後の一踏ん張りが必要な人。社会人一年目で、ミスして怒られてばかりの人。親の干渉が厳しい人、など。今、何とか頑張って持ち堪えている方は、同じ境遇の仲間を見つけると良いかもしれません。その頑張りを続けるための大きな力になってくれます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?