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やる気スイッチの入れ方⑤

前回、内発的動機付けと外発的動機付けについて書きました(前回の記事はこちら)。仕事や勉強、家事など、それ自体が楽しくない場合は外発的動機付けを意識すると良いです。今回は、どんな方法で外発的動機付けを作っていくのかについて掘り下げます。

トークンエコノミー法

外発的動機付けの1つに、トークンエコノミー法があります。特別なものではなく、お店でもらうポイントカードもそうで、日常でよく目にするやり方です。

例えば、食いしん坊な子どもを勉強させたい場合で説明しましょう。1日1ページ勉強したら、シールをあげます。シールはカレンダーに貼り、それが3個たまったらポテトチップ、10個たまったらハーゲンダッツとご褒美を設定します。準備はこれだけです。あとは、ブレずに実践するだけです。

設定上のコツがいくつかありますので紹介します。

成果を見える化

1つ目は、シールを貼ることです。頑張った成果が目に見えるようにすると達成感を得やすく、モチベーションが保てます。目につくところにカレンダーを置き、そこに貼るようにすると良いです。

ご褒美は、普段手に入らない物

ご褒美は、好きなもの、頑張ろう思えるものが良いです。ここではお菓子にしましたが、日常的に食べているものだとご褒美になりにくいです。ちょっと特別なものに設定してみてください。また、達成してから決める、ではなくあらかじめ決めておくのがオススメです。イメージできる方がモチベーションにつながります。

中間地点にも小さなご褒美

ご褒美をもらえるまで、シール30個必要だとモチベーションを維持するのが難しいです。お店でもらえるポイントカードも10個で少しサービス。30個で大きなサービスとなっています。これと同じ構造にするのがコツです。どのくらいだったらモチベーションが続くかを考えながら決めます。

一方的でなく、一緒に決める

子供の立場からしたら「シール10個でニンテンドースウィッチ」と言うかもしれません。それを受け入れると経済的に続けられません。あくまでやる気を後押ししてもらうための仕組みであり、ご褒美を買うためのものではありません。一方で、どんなご褒美だと後押しになるか?は本人の感覚によるので、意見を出してもらうのも大切です。「100円くらいで、あると頑張れそうなのは?」と聞いて考えてもらうと良いです。

誰かと一緒にやる

子供の勉強の設定をしたら、今度は立場を逆転して子供と一緒に親の目標を設定するのがオススメです。例えば、お母さんは、ダイエットのために3キロランニングしたらシール1つ、とかです。1人で取り組むのは挫折しやすいですが、誰かと一緒だと頑張れます。例えば、アルコール依存症の治療でも、当事者の方が定期的に集まり、それぞれの体験を語り合う方法は効果的と言われています。

子どもを物で釣って行動を変えるのは、なんだか気が引けるという方もいます。しかし、大人でも今日は頑張ったからビールを飲むとか、今月は頑張ったからご褒美にカバンを買うなどしながら、自分で自分の機嫌をとって日々を頑張っています。子どものうちからそのスキルを学ぶと考えてみても良いかもしれません。

今回は子供を例にとって説明しましたが、このやり方は大人にも効果があります。仕事や家事など、なかなかやる気になれないもので試してみてください。

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