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エージェントが行う面接対策は必要か?

こんにちは、RtoRの井川です。
 
先日ある企業が主催する人材紹介エージェント向けセミナーに参加させていただきました。
 
そのセミナーには、それぞれの業界特化で活躍するトップコンサルタントのお二人が登壇され、エージェントとして売上向上につながる秘訣などについて対談形式でお話をお聞きすることができました。
 
その中で、興味深かったのはお二人とも非常に高い実績を出されながらも、人材紹介の各フェーズにおける仕事のやり方は全く違うものだったのです。
 
中でも「面接対策」に対する考え方の違いも顕著で、普段私も面接対策を行う立場として、思うところがありましたので、トップコンサルタントのお二人の話をもとにnoteにまとめてみました。

「面接対策は必ずやる派」

登壇されていたお二人のうち、おひとりは必ず面接対策をやると仰っていて、面接対策が必要なさそうな人でも面接前に必ず企業やポジションについて、また、面接内容について軽くレクチャーをされているとのことでした。
 
その方が担当するマーケットはコンサル領域でしたので、コンサル領域でメジャーな企業は一握りしかなく落ちたらメジャーどころは終わってしまうことや、コンサル領域は職業柄面接でもかなりスピード感のある突っ込んだ内容の面接を行うと聞いたことがありますので、そのような観点からも面接対策は必ずやるようにしているのだと思います。
 
別のコンサル領域特化のエージェントの代表の方からも同じような話を聞いたことがあり、「コンサル領域を初めて受ける方に、素のまま行かせてもたいてい面接に落ちて帰ってくるので、面接対策は必要なんです」と仰っていたのが印象的でした。

「面接対策は必要に応じてやる派」

一方で、もうおひと方はIT業界に精通したエージェントの方でしたが、その方曰く、面接対策しても効果は限定的なので、「頼まれたらやる」くらいの感覚だそうです。
 
もう一人の方と得意領域が異なることもありますが、あまり面接対策で仕込みすぎて背伸びして入社しても、入社した後にミスマッチに繋がるとも仰っていて、大変共感できました。
 
面接対策をしても合格率は5%~10%しか上がらず、それ以上意図的に上げて入社しても結局は早期離職や、双方が「思っていたのと違う」という結果に繋がるということを経験を通して痛感されているとのことでした。

「あくまで考え方、活かせる経験などの整理として面接対策」

私自身、面接対策をさせていただくことはときどきあります。求職者の方からお願いしたいと仰る方もいますし、私の方から「面接対策しましょうか」と持ち掛けるときもあります。
 
では、どのような方に面接対策を勧めるのかというと、
・転職理由や志望理由などが思いつくままに話しておりまとまっていない
・全体的に強調する部分やどうでもいい部分の整理ができていない
・業界や企業の魅力に対して深堀りきれていない

 
この様な方々には面接対策で再度面談することをお勧めしていますが、ご判断はご本人にお任せするスタンスですので、面接対策の日程を頂けずそのまま行って撃沈してくることもあります。
 
特に若い方や1社経験の方は面接慣れもしていないので面接対策をすることで、考えの整理を行えることはあると思いますが、当然ですが、バリバリの人材紹介経験者の方々には基本面接対策は不要かと考えています。
 
面接対策を行ったとしても、その方の仕事力やコミュニケーション力そのものは向上しませんので、プラス5%~10%くらいの対策で受かる人なのかどうか?がコンサルタントとしてはとても重要な「目利き」になるのではないでしょうか。
 
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