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山形県朝日町での実践1 -研究編-

1、背景

 これまでプロジェクトのプロセス整理と人の特性について話してきました。

 今回から先は、私が実践してきた地域の取り組みを紹介していきます。なるべくリアルに書いていきたいと思いますので、失敗から学んだことも書いていきたいと思います。

 よろしかったらコラム全体でもご参照ください。

2、山形県朝日町との縁

 最初はどこの地域を選ぼうか悩んだのですが、縁あった順番で記していこうと思います。

 最初は、山形県朝日町です。山形県朝日町との縁は、大学生時代に遡ります。私は、2011年3月時点で就活生の世代でした。東日本大震災の影響を受け、どのような社会になるのか混迷のタイミングです。私は、大学院進学の道を選び10月頃に合格を得ました。そのため、研究対象地域をあらためて探すことにしました。

 2011年、秋の時点で東北地方の沿岸部は、すでにご活躍されている方がたくさんいらっしゃいました。そのため、私は、被害を受けているにも関わらず、あまり話題になっていなかった東北地方の日本海側に狙いを定めることにしました。

 今でこそ一大イベントになりつつある「ふるさと回帰フェア」は、当時、早稲田大学にて早稲田大学のイベントで同時開催されるような、ひっそりおこなわれるようなイベントでした。私は、その情報を察知し、東北地方の日本海側に狙いを定めて、ブースを回りました。

 そのブースを回る中で縁があったのが、山形県朝日町です。当時、地域おこし協力隊であった桃色ウサヒの中の人と知り合いました。私は、恥ずかしながら必死に売り込んだものの何を話したかは全く覚えていません。後にウサヒさんに伺うと「理想論を熱く語ってたけど、熱意がすさまじかったことだけは覚えている」といった言葉をいただいたことを覚えています。

 その後、数か月経って、卒業旅行を兼ねて、友人と朝日町を訪ねることにしました。恒平さん曰く、社交辞令の言葉であって本当に来るとは思ってもいなかったそうです。しかしながら、この行動が運命を大きく変えたと思っています。


3、Webレイアウト調査研究

 翌、2012年になり山形県朝日町から貴重な機会をいただきました。ウサヒさんや朝日町のサポートをされている東北芸工大の教授の強いサポートあっての実現です。

 なんと、私個人の研究費として、100万円の予算をつけていただけたのです。研究したい大学院生に役場が個人で100万円予算をつけるという前代未聞の経験をさせていただきました。

 研究内容は、当時、全国の自治体Webが2000年に浸透し、10年が経過したため、リニューアル全盛期でした。山形県朝日町もちょうどリニューアルを考えていたタイミングでした。そこで、朝日町に合った使い勝手の良いレイアウトを考案しました。

 朝日町の人口は、7000人代の小さなまちです。高齢化率も高いため、行政情報などはWebよりも広報誌や役場への訪問が主流だと考えました。さらに当時、桃色ウサヒの活躍が全国区になっており、アンケートなどを見るとウサヒ情報をまとめて欲しいという声が集まっていました。

 そこで、私は、山形県朝日町のWebページを活用するニーズは、地域外にあると仮説を立て、ターゲットに合わせてページの入り口を変えたら良いと考えました。

 そこで、この仮説を立証するために当時の全国の自治体Webを見た上で、先進事例にヒアリング調査に行くという研究を行いました。

 2020年にリニューアルされてしまいましたが、その研究成果の名残の残るWebページが下記のものになります。よろしければご参照ください。


4、次回について

 1回の掲載では長くなりすぎるため、何回かに分けていこうと思います。次回は、地域の方との繋がりにフォーカスを充てます。


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