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インフルエンサーにPR依頼するブランドって、どういう思いでものづくりしてんだろうな
今は個人が影響力を持つ時代。
影響力を持つ個人がモノを売れば売れる。
別にそれはいいことですよね。
で、そこに乗っかる企業も別にそれはそれで良いと思うんですよ。
でも、「個人」が持つ影響力と「モノ」が持つ影響力って本質的に違うと思うんですよね。
色んな説明をめちゃくちゃ端折ると、iPhoneはiPhoneそのものに魅力があって、今iPhoneを買ってるユーザは「iPhoneだから」iPhoneを買ってる人が多数のはず。
いまや「ジョブズが作ったモノだから」でiPhone買う人ってほとんどいないじゃないですか。iPhoneを買う人は単純にiPhoneが好きで、iPhoneを気に入ってるから買う。
もちろんいや!ジョブズが作ったから俺はiPhoneを買うんだ!という人も中にはいるでしょうけどね。
ジョブズにはジョブズの魅力や影響力がある。でもその「個人の影響力」と「iPhoneの影響力」はさほどクロスしてないと思う(これはiPhoneという素晴らしい製品への敬意も込めて)。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28745126/picture_pc_ab2e8318f62a98180deadba36f68c532.jpg?width=1200)
PRに現れるその企業の“プライド”
さきほど、
「個人」が持つ影響力と「モノ」が持つ影響力は本質的に違う
と言いました。
ただしどちらも「影響力」には違いないので、結局の所「売れる」ことには変わりがないわけですよね。
個人が個人の影響力を使ってPRする→その人のファンが商品を買う
うん、別にいいじゃん。まーなんにせよ「売れる」んだからいいじゃんか、というような空気感って今すごくあると思うんです。
ただ、はっきりいえば「売れればいいじゃん」というならば、別に扱う「モノ」は何だっていいわけですよね。だって売れればいいんでしょ?
あれ?じゃあ、その製品を作ってるメーカって、何のプライドにおいてモノづくりしてんだろ?という疑問ってやっぱりあるんですよね。
※もちろん、商品PRに有名人を起用する意図は様々だということは私も理解しています。例として商品の権威付けを行う(信頼性を向上させる)などの目的もあるとは思います。ただ、いずれにしても有名人という「個人の影響力」でブーストをかけることで色々な弊害が生まれるというのは確かだと私は思ってて、その点は後述します。
たとえば、有名人がPRしている商品を見て
・この人がおススメしてたから買う!
という感情、これは分かりますよね。
私もそういう経験あります。
でも、その人の不倫がのちに発覚したとしたら?
・もうこの人のおススメは買わない!
ってなりません?
で、普通に思うんですが
・じゃあそのモノ(商品)の価値ってなんやねん
と。
とあるタレントが石鹸を宣伝してた。
この人がおススメしてたから買う!
で買った。
でもその後、不倫が発覚した。
もうこの人のおススメは買わない!
ってなった。(それどころか石鹸は全部捨てられた)
おい、石鹸の価値はどこいった?????????
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28745159/picture_pc_ec117c20b536a9f171912536de06e9bc.jpg?width=1200)
これ、別に購買者を批判したいわけでもなく、不倫した奴を批判したいわけでもないです。(もちろん不倫は駄目!)疑問なのは「石鹸の販売者」とそのスタンスですね。
あんたらの石鹸捨てられてるけどそれでええんか????というか。
やっぱプライド持って石鹸作ってたなら、個人の影響力に頼っちゃダメなんじゃないかなーと。
「個人が持つ影響力」と「モノが持つ影響力」の違い
これ、ざっくり言うと。
個人ってあくまでも「人」なので、良いこともすれば悪いこともします。
なので良い影響を与えることもあれば悪い影響を与えもします。
そしてその「良い/悪い」は一瞬で切り替わるのが個人の影響力です。
ついさっきまで「良い人・信頼できる人」だと思ってた人が、いきなり不祥事を起こしたり事件を起こしたりするじゃないですか。
でも「モノ」ってそれ単体では悪さしたりしませんよね。
ごく一部の例外を除いて、モノってのは基本的に「ポジティブな目的」で作られてます。
・より便利に
・より楽しく
・より速く
などなど、「いまより“良く”」を目指してモノというのは作られます。
つまり、めちゃくちゃ乱暴に言えば、モノが与える影響力というのは、基本的にはポジティブな影響だと私は思ってるんですね。(だから私はモノづくりが好きさ!)
だからこそ、モノの持つ影響力をコツコツと積み上げていくことって非常に価値があるんですよ。何百年も続く老舗や代々伝わる伝統工芸とかって結局そういうことですもんね。
個人の影響力は、あくまで個人の影響力。
その個人と、その個人を好きな人・嫌いな人が居る。
ただそれだけ。
そこに「モノ」は出てこないんですよね、本来。
本来出てこないはずのモノを無理やり登場させてるんだから、そりゃモノとは全く関係のないはずの不祥事(不倫とか)のあおりを食らうのは仕方ない。
うーん、自分はイヤですけどね。
自分が石鹸作ってて、それを有名人にPRしてもらった。
で、その有名人のファンが石鹸をたくさん買ってくれた。
でも有名人が不祥事起こして、ファンがもってた石鹸は全部捨てられた。
そりゃこんなの絶対イヤでしょ。
【まとめと追記】
※というわけで、上記は全て「自分だったら絶対イヤだな」という、あくまでも私個人的な意見や考え方に過ぎません。特定の企業や例に挙げたパターンに該当する企業やそのスタンスを批判するものでは全くないので悪しからずご了承ください。
あとこれはちょっと話がずれますが、上記みたいなリスクがあるからこそ、芸能人を起用するんですよね。
いや芸能人も最近立て続けに不祥事起こしてるんで説得力薄いかもですけど、それでもまだ個人インフルエンサーよりかは遥かに信頼できる媒体なわけですよ。
それで飯食ってるという覚悟もそうだし、事務所や契約と言った体制面もある。
でも個人で単にSNSやってて人気が出ただけのインフルエンサーの場合、その信頼を担保する材料って何もないじゃないですか。
そういう個人を使う企業見てて、いやー怖くないのかなーというのは率直に思いますね。
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