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映画評 今年みた映画

今年もあと2日。あまり映画を見ることがないまま終わるかと思いきや、先日ハワイに行く往復の飛行機内で、4本の映画を見る機会に恵まれた。感想をまとめておきたい。

是枝裕和「万引き家族」

監督の「権力とは距離を置きたい」発言で、その思想性をめぐりネットで炎上したが、パルムドールを授賞したのはうなずける。ストーリーがしっかりしているのだ。監督がドキュメンタリー出身ということもあり、社会性の強い内容かと思いきや、ユーモラスな部分も見られ、娯楽作品として楽しめた。ハッピーエンドではないのだが、その後のキャストたちがどう生きるのかが気になる内容。

上田慎一郎「カメラを止めるな!」 

低予算、映画などの専門学校の卒業制作という話題性のある作品だったが、やはり最初の長回しと、ホラーテイストのストーリーが見るものを引きつける。最終的には、映画製作の舞台裏をたどる内容がまた飽きさせない。ここまでヒットしたのは、見やすい上映時間とさまざまな偶然が重なった産物だろうという印象。

マーク・フォースター「プーと大人になった僕」

誰もが知っているキャラクターの実写版。大人になってさまざまな現実にぶち当たる主人公と、キャラクターたちが繰り出す物語。エンターテイメント作品として、楽しめる内容。家族との間がギクシャクしていた主人公が、キャラクターたちが巻き起こす騒動を通じて、ハッピーエンドに流れるというのがホッとする。

エマニュエル・ローラン「ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー」

2012年の作品だが、これを機中で見られたのは幸運だった。フランスのヌーヴェルヴァーグを主導し、最終的には別々の道を歩むことになったゴダールとトリュフォーの軌跡をたどったドキュメント。双方の作品に出演したジャン=ピエール・レオのジレンマにも迫っており、知られざる一面を知ることができた。

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