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介護は在宅か?施設か?親子へのアンケートを基に「対処法」紹介!

シニア世代とシニア世代を親に持つ若者は、親子の立場でだんだん介護のことが気になってきますよね?

「今のところ元気だけど、この先はどうなるの?」
「介護が必要になってきたら、どうしよう」
「施設に入るには、どうするの?」等々。

そんな「介護」について、オンラインサロン(20代~60代在籍)の人たちに、アンケートを実施。親と子それぞれの立場で回答していただきました。それを基に「対処法」を紹介します。

アンケートを実施した人は?

   村上光子 
・WEBライター・メンタル心理カウンセラー・終活ライフケアプランナー

「人生100年時代」と言われるようになり、介護に対するリスクマネジメントが必須です。そのなかで、自らも両親と義理の両親4人の介護経験を持つ筆者が、「介護について」アンケートを実施しました。

避けては通れない「介護問題」を、アンケートを通して「どのように対処すべきか」 紹介していきます。「人生100年時代」の生き方として、参考にしていただければ幸い です。


1.定年後は、介護が待っているかも

WEBライターのオンラインサロンで、「介護について」回答していただきました。次の 通りです。

Q:年代を教えてください。


このグラフからも分かるように、40代から50代の回答が多く「介護」に対する関心の高さがうかがえます。ただ、この中でも介護経験者は14%にとどまりました。

定年後の60代は、親も80代から90代となり、避けられない介護が一気に増えそうです。

2.両親の介護は在宅か?施設か?

そこで、まずは自分の両親の「介護について」お聞きしました。
結果は、次の通りです。

Q:自分の両親の介護は、どのようにお考えですか?
介護の状態(片麻痺、要おむつ替え、意思疎通可能)

このグラフからも分かるように、回答の多くが2つに分かれています。正直今どきですから、ほとんどの人が施設を希望すると思っていました。しかし「自分の親を在宅で介護したい」という気持ちの人が多いのも事実ですね。

ただ、そう思うのは、介護経験がほとんどない人たちのようです。
したがって、在宅介護における費用や問題点なども解説していきます。

3.義理の両親の介護は在宅か?施設か?

さすがに自分の両親と、義理の両親の介護は違っているようです。
結果は、次の通りになりました。

Q:既婚の方、義理の両親の介護をどのようにお考えですか?
介護の状態(片麻痺、要おむつ替え、意思疎通可能)

やはり、結果が表すように、義理の両親の介護は「施設に預ける」が多くなっています。ただ、 その背景には、義理の両親と同居の義理の兄弟がいるという事情もあるでしょう。「それを差しお いて介護はできない」ということも考えられます。

このグラフにも「他の義理の兄弟姉妹に介護してもらいたい」が増えています。同時に 「まずは、配偶者に介護してもらいたい。後は様子を見て考える」も増えていますね。 それは、自分の両親と義理の両親への「想いの違い」もあり、当然のことと言えるでしょう。

4.自分の介護は、在宅か?施設か?

今までは介護する側の子どもの立場で、お聞きしました。
次は、自分が介護される側の親の立場でお聞きしています。
結果は次の通りです。

Q:自分の介護を、どのようにお考えですか?老後を想定して、チェック願います。介護の状態(片麻痺、要おむつ替え、意思疎通可能)

みごとに、ほぼ全員「施設行き」になっていますね!両親や義理の両親を、在宅で介護 しても、自分は「施設に行く」と、覚悟を決めているようです。

これは、50代以下の人たちが多いところで、聞いているからでしょう。 なぜなら、私の年代60代からは「最初から施設に行く」とは、ほとんど聞いたことがないからです。

このように、年代によって「介護の意識」は、大きく違ってきています。
60代以上の世代は 「介護」に対して、今までの価値観と新しい価値観の間で大きく戸惑うことが考えられ るのです。

次からは「介護の体験談」と「介護の対処法」を、紹介していきます。

5.娘と嫁の立場で4人の介護経験とは?

私が娘として両親、嫁として義理の両親、合わせて4人の介護体験をお話します。 そのことを、詳しく書いた記事はこちらです。


こちらには、母の介護を詳しく載せています。

この「介護に対する体験談」は、決して他人事と捉えないでほしいと思います。若くして4人の介護を余儀なくされ、子育て中でもあり、無我夢中で駆け抜けた30年間でした。

アンケートでも、介護体験談を書いてくださった方がいらっしゃいます。
一部ご紹介します。

https://docs.google.com/document/d/1Z617saO7VC0OPWFohm-LHIiogXEx85loqZh-t8q1Te4/edit

「明日は我が身」と捉え、対処していただければ幸いです。
次からは、その「対処法」を 具体的に紹介していきます。

6.介護費用はどれだけかかる?

その前に、厚生労働省が出している介護状態区分を表示しておきます。

(出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000126240.pdf)

上のグラフが示すように、要介護状態が5つにも分けられ、徐々に低下していくと思われがちです。

ところが、今まで元気で自分のことはすべてできていたのに、ある日突然「脳卒中」等に倒れ「要介護5」になってしまうケースも少なくないのです。

現に、私の母がそうでした。倒れる1週間前、次男(孫)の中学入学時に一緒に撮った写真が、元気なときの最後の写真になってしまいました。
それから、入退院、施設入退所、在宅介護が始まったのです。

その中でも、一番気になるのが「介護費用」ですよね。
次の主な「3つ介護形態、在宅と施設」の費用と合わせて、メリット、デメリットも確認していきます。

・在宅介護(自宅での介護)
・施設介護(特別養護老人ホーム)
・施設介護(介護付き有料老人ホーム)

大まかに、費用についてまとめてみました。
介護度関係なく、すぐにでも入居できる 有料施設は、平均月20万円としても年間240万円、10年で2,400万円にもなります。

各施設のサービスや特徴が多様化していますが、簡単にはいかないのがお金の問題です。 介護が必要になってから慌てるのではなく、元気なうちから考えておくべきですね。

7.介護に備え、具体的な「対処法」とは?

子どもと親、それぞれの立場で、元気な今のうちから対処しておくべきことを、具体的 に紹介していきます。

【介護する側、子ども(娘、息子)の立場として】

1)兄弟姉妹と、親の介護について話し合う
在宅介護か、施設に入ってもらうか決める
②在宅の場合、誰が主に介護するのか、他の兄弟姉妹も介護を手伝えるのか、はっき りさせておく
在宅介護の場合でも費用がかかることを念頭におき、お金の工面をどうするか決める (主に介護する人へ、費用以外の手当も検討すべきですね)
施設に入ってもらう場合は、その費用をどうするか話し合う
親の資産はどれだけあるのか、親との話し合いが必要なため、誰が話を持ち掛けるか決める
⑥誰が主になって、話を進めていくのか決める (このとき、必ずしも同居の長男とは限りません。両親と仲良しの娘でも良いのです)

2)両親と兄弟姉妹その配偶者全員が集まり、家族会議をする
「親自身が介護を要する人になった場合、どうしてほしいのか」両親に意向を聞く
②「施設に行きたくない」と言い出したら、在宅介護でも費用がかかることを話す
誰が介護するのか、どのように兄弟姉妹で協力するのかも話す
場合によっては、介護する人がいないことを話す (なぜなら、子どもの子ども孫にお金がかかり、その親は仕事を辞めて介護するわけ にはいかないこともあるからです。事情をはっきり言いましょう)
「施設に行きたい」と言い出したら、施設の費用はどれだけかかるか話す
⑥足りない分は自分たちで出すことを話し、いくら資産があり、どこにあるのか、はっきり聞き出す
⑦いつまで介護生活が続くか分からないため「100歳まで生きる」ことを想定し、例えば持ち家や不動産を手放すことまで話し合う

【介護される側、親の立場として】

1)古い価値観は捨てる
「子どもに、介護してもらうのは当然」という考えを改める
(60代以上の人のなかには未だこの考えが多く、特に男性は「施設には行きたくない! 嫁に介護してもらいたい」という人もいるため)

2)介護について調べる
元気なうちから、介護の状況、実態がどういうものなのか調べておく
②介護される側として、どうしてもらいたいのか、気持ちをはっきりさせておく
自宅で介護してもらうにしても、お金がかかることを認識する

3)定年後も働き続ける
①億単位のお金があるならまだしも、数千万では足りないことを認識する
②働かないで使う一方では、どんどんお金が無くなっていくことを想定する
働かざるを得ないことを覚悟して「働き方」を定年前から考えておく

4)エンディングノートに記入する
いつ倒れるかわからないため、すぐにでも「※エンディングノート」に記入し始める。 特に資産の状況は、分かりやすく書いておく
(※エンディングノート:終活に関する自分の考えや希望を残しておくもの。死後、家族が困らないよう、手続きに必要なことを書いたり介護のことを書いたりしておく)

5)子どもとその配偶者を招集する
①「エンディングノート」を書き終えたら、子どもとその配偶者を呼び「介護について」 家族会議をする。(子どもが介護のことを持ちかけるのはハードルが高いため、親のほうから切り出すほうがスムーズにいく
②エンディングノートを基に、そのときの資産がどれだけあるのか開示する
数千万円あったとしても「100歳まで生きる」ためには足りないと、何かしら働き続ける意思を示す
④それでも「働けなくなり、介護を要する人になったらよろしくお願いします」と丁寧に 頭をさげる

ここまでしてくれたら、子どもたちも「分かった!あとは俺たちに任せてくれ!」となる でしょう。

まとめ

介護が気になる親子に”介護は在宅か?施設か?アンケートを基に 「対処法」を紹介!” ということで次のことを解説してきました。

1.定年後は、介護が待っているかも
2.両親の介護は在宅か?施設か?
3.義理の両親の介護は在宅か?施設か?
4.自分の介護は、在宅か?施設か?
5.娘と嫁の立場で4人の介護経験とは?
6.介護費用はどれだけかかる?
7.介護に備え、具体的な「対処法」とは?

つまり、100年生きるとして、介護を要する人になったら、多くのお金とエネルギーがかかるということです。自分だけの問題ではありません。

それを踏まえ、「対処法」として「定年後の働き方」をしっかり考えておく必要があるのです。

したがって、「定年後の働き方」に悩む人は、クラウドワークス・みんなのカレッジ【副業・フリー ランスコース】をおすすめします。

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また、このコースのことを書いた記事もあります。ご参照ください。



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