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撮影日誌 2023 Jan

身近な人間ではなく、SNSなどで出会った見知らぬ人々を撮影している。彼女もそのひとりだ。

11:00
待ち合わせの駅に来た女性は、近所へ買い物にでも行くようなラフなスタイルで現れ、目が合うとにっこりと微笑み手を振った。

私の前職と同じく医療従事者であることは、事前に送られてきた丁寧な自己紹介により知っていた。道すがらCOVID-19や病棟での話をする。こうして外で、外向きの会話をしていると、周りの人々同様に、日々を乗りこなしているように見える。だけど、こうして時間を共にすることでそれだけではない部分を少しだけ知ることが出来る。

関係性があるからこそ言いたいことが言えない時がある。私とあなたが他人で、今日初めて会った人間同士だから言えることもある。彼女は自分の話をしながら、頷くだけのわたしに「なんだか泣きそう。」と言った。



窓際の床に寝そべってうつらうつら。




撮影を終えて外に出ると刺さるような冷たさの強い風が吹いた。まるでこちらが現実だと言わんばかりに、穏やかな時間の余韻を吹き飛ばす。

最強寒波到来。
どなたさまも暖かくお過ごしください。

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