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#純文学

谷崎潤一郎を読まないのは

谷崎潤一郎を読まないのは

言葉は時々、人を縛る呪いになる。

大学生の頃、フランス文化論ゼミに所属していた。
それまでフランスの文化について、さほど深く学んでいたわけではないけれど、研究でフランス語が必要になったことと、担当の先生が指導熱心だったために選んだゼミだった。

いわゆる「キツい」ゼミとして学内で有名だっただけあって、こなす課題も多く、ハイレベルな要求に耐えられずに離脱した人もいた。

私はそんな中でも、先生の個

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