ろし

いろいろやってきました。いまはそのほとんどを引退して新しいことを始めています。すこしで…

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いろいろやってきました。いまはそのほとんどを引退して新しいことを始めています。すこしでも時間があればVtuberのゲーム実況をチラ見しながらプラモデルをつくっていますが、プラモ制作の技術はまったく上達していません。

マガジン

  • 企画の箱

    「こういう物語があったらいいなあ」みたいな、思いつきのガラクタを放置する場所です。

  • 感想文の箱

    本とか音楽とかゲームとか映画とか。 すぐに内容を忘れちゃうので覚え書きとして。 ほぼすべてネタバレを含みます。

  • 本日の思いつき

    きょう思いついたことをすこし。たいして面白くもないと思うけど、とりあえず忘れたくないことを書き留めておきます。 つまり、日記ですね。

  • 短篇集

    すこしずつ短篇作品を公開します。どれも拙い習作ですので、お時間のあるときに。

最近の記事

第2話【相棒もの×報恩譚×ビルドゥングス・ロマン】

 ある街に、貧しい孤児の少年がいました。  少年は居心地のよくない孤児院から脱走し、ひとりぼっち、あちらこちらでちいさな盗みを働いて毎日を生きていました。とはいえ子どものやることですから何度もピンチを経験しました。それでもいつも悪運を味方につけてなんとか切り抜けていました。  ところがある日、とうとう少年は捕まって、怒った街の人々に取り囲まれてしまいます。少年は棒切れで激しく叩かれ、硬いクツで蹴飛ばされて、もうすでに虫の息でした。  そこへふいに長身の紳士が現れ、大人たちを

    • 第1話【二つの視点×異類婚姻譚×ピカレスク・ロマン】

       オレはあの長い戦争をなぜか生き延びて帰還した。  結局のところ勝ったのか負けたのかよくわからない戦争だった。まったく手柄もなく気のきいた土産話もないオレは、かつて暮らしていた街へ帰り着き、奇跡的に焼け残っていた、ひとりぼっちの安アパートへ戻った。  そこでオレを待っていたのは失業と貧困の現実だった。帰還してすでに季節は一周したが、ほかのほとんどの戦場帰りたちと同様にオレはいまだ定職を得られず、数日に一度の食料配給の列に並ぶだけの毎日が続いていた。  その頃オレは、自分がな

      • 映画:『ザ・フォーリナー/復讐者』

        2019日本公開/マーティン・キャンベル監督 「現在は家族とともに静かに暮らす元・伝説的特殊部隊員が国際的犯罪組織の謀略に巻き込まれ愛娘か愛妻かもしくはその両方を殺害されて命を捨てた復讐に立ち上がる」 ↑これそのままGoogle検索欄に投げ込んだら何本アメリカ製アクション映画にヒットするだろうと思ったのだけど、意外に引っかからなかった。 いや、冷やかしで観たのではなく、そういう様式美としての「ハリウッド式復讐劇」をジャッキー・チェンが演じればどうなるか、ということに非常

        • 空想科学少年ラプソディ

          少年期のお話をしますので、かなりの昔話になります。 '70後半〜'80年代前半にかけて、ワタシは国内外のSF小説を愛読(というか乱読)する「空想科学少年」でした。 少年期自体は'80年代末まで続くのですが、とある理由から80年代の前半(いわゆる厨二?の頃)から10年近く読書から遠ざかったこともあって、ワタシがSF小説やSF漫画に触れたのは、実質的に3〜4年ほどの短い期間だったと記憶しています。でも当時のワタシの真っさらな感性にとっては、充分以上の「吸収の時間」だったと思いま

        第2話【相棒もの×報恩譚×ビルドゥングス・ロマン】

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          ゲーム:『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』

          ドラクエの1作目がリリースされたのは高校生の頃。いまでも最高傑作だと思ってる「2」がたしかその翌年ぐらいで、勇者ロトの物語として事実上の完結編となった「3」の発売は大学受験に失敗した頃でした。 現在40代半ば〜50代前半ぐらいにかけての世代の人たち、とくに当時ゲーム愛好者の中心だった男子各位におかれましては(まだ女子ゲーマーは少なかったはず)、ドラクエ・シリーズ出現の記憶はいまだ鮮明かも知れません。 主人公がカニ歩き、ドアを開けるたびにカギがこわれ、洞窟にさらわれたお姫様

          ゲーム:『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』

          映画:『1917 命をかけた伝令』

          2020年日本公開/サム・メンデス監督 公開前から気になっていた作品のひとつ。本邦での公開時期が当時関わっていた作品の仕上げと重なったため、気づいたら劇場公開が終わっていた。 年末にネット配信で観ることになったけれど、結果的にいろんな部分を検証しながら何度も見返すことになったので、まあ劇場鑑賞にこだわらなくてもよかったかな、といまは感じている。 本作は(擬似的なものではあるが)全篇1カットで構成された作品である。 前例がないわけでもないし(後述)、いまや撮影の一手法で

          映画:『1917 命をかけた伝令』

          2隻の宇宙船

          「相対性理論」だったかなんだったか。超高速で移動する宇宙船の乗組員は“浦島太郎”になるらしいと、子どもの頃に聞いたことがあります。 宇宙船のスピードが光の速度に近づけば、時間の流れ方が変わるんだって。 それでふたたび地球へ戻ってきたら、すでに何百年も過ぎてるっていう。 そういや『猿の惑星』って映画がありましたよね。 あのラストシーンは強烈でした。ここは地球だったのか。 ↑の理論、いちおう理屈では正しいとされているそうです。もちろんワタシはこれっぽっちも理解してないけれど、理

          2隻の宇宙船

          書籍:『マイ・ロスト・シティー』 スコット・フィッツジェラルド/村上春樹 訳

          今年読んだ本のことをすこし考えてみる時期になった。年の初めから数巻にわたる大長編ばかり読んできた気がするが、合間に読む中・短編集のほうがむしろ記憶に鮮やかなのが腹立たしいところ。 そのなかでも、とくにココロに残ったのがこの掌編集である。 フィッツジェラルドは、アメリカにおける “ロスト・ジェネレーション” の代表的作家とされているが、そもそも1920年代のアメリカを体感していないワタシにとっては、その世代感覚など理解しようもない。同じ “ロスジェネ” でもバブル後の日本の

          書籍:『マイ・ロスト・シティー』 スコット・フィッツジェラルド/村上春樹 訳

          ぼっちのこと

          ネコの名前のことである。たぶん友だちだった。 今年の夏頃まで、ワタシはとあるお寺の広大な墓苑を掃除する仕事をしていた。4年ぐらい続いたかな。 どこか寒々とした風景の墓地にも四季はある。むしろクスノキやイチョウ、マツなど豊かな植栽が葉を茂らせ、さらには季節ごとに変わるお供えの花に彩られる墓地のなかこそ、いろんな季節のうつろいを毎日実感できる場所だと思う。 その墓地は公立高校ぐらいの広さがあり、ワタシは(あまり働かない)ふたりの老人たちとともに、年中休みなく降りそそぐ落ち葉

          ぼっちのこと

          はじめに

          居心地のよいブログサービスをあらためて探していたときに、近頃流行ってると知ったここを見つけたので、すこし投稿してみます。 いろんなことを散逸的に書き留めるだけなので、まさに純粋な「note」になりそう。ようするに雑記です。Twitterではいささか字余りになってしまうことだけをここに収納しておければと。 たいして名も成せなかった人間の、日々のしょうもない思惑が気になるという稀有な方々だけが、お立ち寄りになられればと願います。そうではない方はどうか自分の時間を大切にしてくだ

          はじめに