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私が旅をしたいわけ。

明けましておめでとうございます。また新年を迎えた。去年はエンジンをかけ始めた序章の年だったので、今年は進展の年にしたい。実は昨日から書いていたので書き初めではないかもしれないが、それだけ思いを込めて書いたということで許してほしい。とにかく2020年の投稿1つ目はこのテーマにします。

どうしてそんなに旅がしたいの?

いつかは書こうと思っていたテーマ。私は友人や周りの人に「旅がしたいんです!」と言ってきたけれど、「どうして行きたいのか?」「何がしたいのか?」を聞かれるといつも一瞬詰まってしまう。きっと自分の中で、旅に出ようと思ったきっかけは何か、旅に出て何がしたいのか、がうまくまとまってないからだと思う。だから自分の頭を整理するために、周りの人にきちんと説明できるように、今年の原動力にできるように、このお題でnoteを書こうと思う。

Why?

大学一年の夏、友人とドイツのミュンヘンに2週間ほど旅行に行く機会があった。ドイツは南はスイス、東はオーストリアやポーランド、西はフランス、北はデンマークに囲まれた国だ。ホームステイさせていただいたお家の壁に貼られていたドイツの地図を見て、私は気づいた。『大陸に来たのは初めてだな。』と。

それまでイギリスや、マレーシアには行ったことがあったが、こんな大陸の真ん中に旅行しに来たのは初めてだった。電車に乗ればウィーンにも、ワルシャワにも、リヒテンシュタインにも行けるだろうか。わくわくが止まらなかった。文化も言語も全然異なる地域に、電車で行けるのだ。ドイツにいるだけで面白いのに、もっと違う世界もすぐ隣にある。日本にいるときと、全く感覚が違った。

日本にいるときは海に隔てられているせいか、外国のことはどこか遠くの話のようだった。不思議なことに、ドイツ人になった気分でビールを飲みながらTVを観ていると(ドイツ語分からないけど!)、隣国での出来事が他人事ではない気がしてきた。きっとこれが大陸の人々の感覚なのだろうと思った。

(ノイシュヴァンシュタイン城。シンデレラ城のモデルとなったこの城はドイツの南にある。)

旅行中、一緒に行っていた友人が体調を崩してしまった時があった。私は、天窓から綺麗に澄んだ青空を眺めながら、ああ、外に出たいな、もっと色々なものが見たいな、とひたすら思っていた。

そのとき私は突然感じたのだ。幸せな家庭とか、人間的な成長とか、社会的な地位とか、安定した収入とか、全てを犠牲にしてもいいと。全てを捨ててでも、外の世界が見たい。心がそう叫んでいた。

これは、あとあと私の人生をめちゃめちゃにする叫びだということを、私はこのときからなんとなく察していた。とんでもないコトを考えてしまったと。

意外で悲しいことに、日本に帰ってくると、急速に自分の好奇心が冷え切るのを感じた。まるで冬眠するように、私の好奇心は眠ってしまった。そして、その反動として、あの夏のドイツの日差しの下で、たしかに私は生きていて、全身で呼吸をしていたことを思い知らされた。

その後、あのとき感じた好奇心は、悪魔のように私の心を支配した。私の心に取り憑き、順調だった人生のレールを歪ませ、それまで私が思い描いていた未来像を壊した。この頃の私は学校の勉強についていけなくなっていたので、そこに新たにやりたいことができてしまったことに、私は酷く翻弄された。挙げ句の果てに学校に通えなくなるまでに私の生活はめちゃめちゃになった。

でも、それでもいい、全てを犠牲にしてもいいと私は思ってしまったのだ。もう一度、あのときのわくわくした幸せを、生きている悦びを感じたい。私は好奇心という悪魔の下僕となり果ててしまった。一度味わってしまった蜜の味が忘れられなかった。それなしでは、もう、生きてはいけないようだった。

だから、私は旅がしたい。

Where?

どこに行きたいかと聞かれることがある。そういうとき、私は少し笑いながら「全部です!」と答える。何を言ってるんだろうと思われても、そんなの無理だと思われてもいい。私は全部見たいのだ。嘘をついてもしょうがない。

全部の国が見たい。文化の違いも、言語の違いも、歴史の違いも、ひとつひとつ丁寧に観察して、自分にとって新たな発見がしたい。それを文章にして誰かに届けたい。願わくば、そのわくわくが他の人にも伝われば最高だ。

地球の広大さを自分の足で確かめてみたいというのもある。砂漠も荒野も歩いてみたい。シルクロードを横断したい。世界遺産のTV番組を見たことがある人は、想像もしなかったような光景が広がっていることに驚いたことがあるだろう。世界は狭いと言うけれど、実は世界は想像を絶するほど広いのだと私は思っている。

あとは、そう、、、もしもジャーナリストになれるのなら、紛争地に行って現実を見てみたい。ニュース番組はアメリカと韓国と北朝鮮のことしか報道してくれないけれど、今も地球のどこかで紛争が起こっていて、目を覆いたくなるような景色が広がっているのだろう。日本にいると麻痺してしまうけれど、実は世界は思っているよりずっと様々なことが日々起こっているし、それを意識せずに暮らしているのって、なんだか恐ろしいことだと思う。

日本のような環境からでは想像もつかないような、そんな場所を見て、そんな場所がこの世界のどこかにあることを誰かに伝えたい。これが、私の夢だ。

When?

大学を卒業するか退学するかしてから、20年くらいかけていろいろ見てみたいと思う。20年だと全部で240ヶ月あって、単純計算で1カ国に1ヶ月かけて見ても4年余るくらいだ。きっちり1ヶ月ごとに移動するつもりではないけれど、これくらいだろうと見積もっている。

How?

20年間も毎日旅をしていたら、普通の仕事には就けないだろう。暮らすように旅をして、稼ぎながら各地を転々とするスタイルが理想だ。そこで、旅をしながらお金を稼ぐことが必要になってくる。

少し前のnote『ライターの仕事がしたいなって。』にも書いたが、デザイナー、プログラマー、写真家など、場所と時間を選ばない職種が向いていることになる。その中で、私がやりたいのはライターだ。自分の経験したことや見てきたことを誰かに読んでもらいたいし、書くことが最も慣れているからだ。ただ、ライターだけで食っていけるとは思えないので、写真を売ったり、就労ビザを取って働いたり、生活が厳しくなることは間違いないと覚悟を決めている。

上の文章にも書いたが、できることならジャーナリストになりたい。幸い私は勉強することは嫌いではないので、自分の中に知識や考えを蓄えることは苦ではない。こうと決めたら曲がらないところも、妙なところでストイックなところも活かせるのではないかと思っている。ただ、今は今やりたいことに集中したいし、行動することで見えてくるものもあると思う。充分な準備ができた時に、それはまた考えたい。

終わりに

夢ばかり語っていても始まらないので、次の春にローマに行くことを決めた。自分の力で一体何ができるのか、どこまでできるのか試す予定である(とは言っても自信は全くないが、、、)。今は本を読みまくってイタリアのことを勉強している。ローマやポンペイの遺跡を見て記事を書いたり、お土産を配布できたらいいなあと思っている。楽しみにしていてください。

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ここまで読んでいただきありがとうございました。よかったら、アドバイスや意見を頂けると喜びます。

それでは、よいお正月をお過ごし下さい!

読んでくれてありがとうございました!!右下のいいねボタンを押して出てくる言葉は、私の好きな各国のことわざです。 しんどいことも多いですが、気長に、気楽にやりましょう〜。