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自分にできる精一杯が認められたこと

○今まで書いた転職の記録
『働きたくない私の明日に向けた対処法』
・『居心地の悪さ』
・『働きたくない私の明日に向けた対処法 ーアップデートー』

今の職場に転職して1年と3ヶ月、2ヶ月後・約半年後・約1年後・・・と心境の変化をまとめてきた。
改めて読むと毎回不安や挫折で辛そうな内容ばかりだと我ながら思う。
まだまだ未熟で迷惑のかけ通しだが、今年も終わってしまうしプラスの側面から締めくくってほっこりしたい。

■担当エリアの決定■

自ら意識低い系と公言してはばからないだけあり、やりたい仕事の一つもなく出勤のタイムカードを押したら1分でも早く退勤したい毎日だが、ここ3ヶ月で事情が違ってきた。
今までは広いエリア内の清掃やメンテナンスを、その時その時気づいた者が気づいた箇所をそれぞれ手直ししていくシステムだった。
これでは何人もが同じ箇所を手直ししたり、全員が見落としている箇所がある可能性があったり、何より全体の状況が把握できないので作業が終わる見通しが立ちにくかった。
そこでフロアをエリアで分け、メンバーに担当を割り当ててそこを中心に作業するよう変更された。

私はもともと先の見通しを付けるのが苦手だ。フロア全体の作業をどうやりくりするか考えるのが下手なので中途半端なまま勤務時間が終わるのが多かった。
終わりきっていないのに退勤するのに後ろめたさがあり、「今日も自分の要領が悪くて作業が終わらなかった・・・」と気持ちが重かった。
全然作業が終わっていないことを陰で責められているのでは・・・と気にして毎日が憂鬱だった。
いい子になっても時給は上がらない、と割り切っているつもりでも周りの目が気になって自信がなかった。

それが担当エリアが区切られ、その部分を中心に集中して見ればよいとわかってから断然作業工程が考えやすくなった。
そのうち、だいたいどの商品がどのくらいの頻度で売れるか、どこを中心に注意していけばよいかわかってきた。
だんだんと日々のルーティンが決まってくることで不安が減ってきた。

決まった流れを決まった手順で毎日繰り返していく作業は好みが別れると思うが、イレギュラーや臨機応変に弱い私に繰り返しの作業は苦ではなかった。
通勤中、不安から高架下で叫んだり心を殺して何も感じず虚無であろうと努めていたが、今は「今日はあれとあれを先にやったあとこうしよう」など考えながら自転車を走らせている。
自分で考えて行動できるようになると気持ちも落ち着いてきた。
接客が多かったり飛び込みの作業がきて時間調整ができなくなる日も多いが、あとどれくらいで作業が終わるか予想がつくようになったのも不安を軽減させた。
ちゃんと区切りまで終えて退勤できる日も多くなった。


■これだけはやりたい、と思うこと■

気をつける場所、注意する事がわかって作業がちゃんと回るようになると、他の人から見ても成果が現れるようになったのか「あなたの担当した箇所は整っていて綺麗だ」と声を掛けてもらえるようになった。
正直嬉しい。
ついミスをして怒られたらと、嫌な思いをしたくない事に気を取られがちで毎日不安でたまらなかった。けれど、この声掛けがきっかけで職場での怖さがだいぶ軽減した。
頑なに仕事以外の話をしないよう過ごしてきたけれど、少しずつ自分の気持ちやプライベートの話もできるようになった。
相変わらず会話は下手だし、煩雑な手続きのルールが本番で頭から飛んでしまったりとポンコツな部分はあるけれど、「売り場の整理とメンテナンスだけはちゃんとやりたい」という意欲が湧くようになった。

掃除や整理なんて誰でもできる、大した事など何もしていないしできないけれど、自分の中では大切なメインの仕事だと思う。
売る側にとって売り場や商品が整っている事は、たぶん自分が今思っている以上にプラスだろう。
だからこそおろそかにすると困るというのがわかってきた。

そう言いながらもついつい、自分より若い子や同じ年代で似た境遇の主婦の人が自分より難しそうな仕事を任せられていると焦ってしまうし、やはり自分などこの職場にいる必要ないのかな、と不安になる。
だが、以前より少し割り切れるようになった。
自分にできる精一杯が、言葉というダイレクトに届く形で評価された事が自信に繋がったのだろう。

たぶんこの先も不安になる度、この経験に助けられるのだと思う。
今年最大の収穫であり、この言葉を掛けてくれた人には感謝しかない。