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多様化する「心地よい暮らし」のかたち

暑さや湿気が気になる季節、生活者は快適に暮らすためにどんな工夫しているのでしょう。投稿イベント「心地よい暮らしのための工夫」では、快適な空間づくりや癒しの工夫にとどまらず、洗濯や掃除といった日常の家事を効率化する工夫も多く投稿され、「心地よい暮らし」の概念の多様化が見えました。投稿を深堀りすることで見えてきた、多様化する「心地よさ」を分類できるキーワードとともにご紹介し、さらに、より今後顕著になるであろう暮らしのトレンドをビジネス向けにお届けします。(※本テキストは、2021年6月に実施されたライブ配信「RoomClip おうち快適化計画 ビジネス向け限定アフタートーク」のダイジェスト版です)

・スピーカー:
 ルームクリップ株式会社 セールスマーケティングチーム 竹内優、水上淳史

●完全版テキストは文末のリンクからダウンロードいただけます●

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緑に囲まれた暮らしで 日常生活に癒しを

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【竹内】今回、集まった投稿を眺めると、主に5つのアイデアに分類することができました。まずはアイデア1、「グリーン・花」です。

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【水上】こちらは、季節に応じてお庭に咲いているお花を玄関に飾る、とにかく部屋を植物でいっぱいにする、グリーンを家中に点在させてどこでも緑を感じられるようにする、という事例です。

【竹内】「緑に囲まれる生活」が「心地よい暮らし」と結びついているのですね。

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【水上】緑を庭やテラスで楽しんでいる方の投稿も非常に多かったです。都心の集合住宅で、業者さんに依頼してテラスを緑の壁のようにした例もありました。

【竹内】庭だけではなくベランダまでもが造園の対象になったのは、最近の大きな変化だと思います。従来なかったニーズが、ここ1年の世の中の変化から生まれてきているのでしょう。

日々の家事を効率化して 快適を生む

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【竹内】次に「清潔・スッキリ」。お掃除や収納、お洗濯など、清潔やすっきりすることについての投稿も多く見られました。

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【水上】排水口掃除に関する投稿や、シンクにコーティングをしたことで水切れが良くなったという投稿もあります。「汚れにくい」「いつも清潔」な状態を保てることに快適性を感じるのですね。

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 整理収納に関連する投稿も多かったです。洗面所に置く物を吊ることで宙に浮かせるという、掃除しやすさに直結する整理収納術もありました。

 ちなみにこの2、3年、浮かせる収納はRoomClipで人気のある方法です。見た目がすっきりして掃除がしやすく、無駄なものは置かないというアプローチにもつながります。

【竹内】皆さん、家事をネガティブな時間にしないために積極的に工夫されています。24時間の中の心地よい時間を増やす、という意図を強く感じました。

気持ちのいい空気を 循環させる工夫

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【水上】3つ目は「空気」。心地よい空間づくりのために、空気を循環させる工夫もされていました。

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【竹内】サーキュレーターは、ここ5年ぐらいでかなり皆さんの暮らしに定着しています。使用方法も理解されてきていますね。

 アイテムへの理解が進むと、生活の改善も一気に進むし、快適性のレベルが一気に変わりますね。

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【水上】換気や香りの効果で、さらにすっきりした空気をつくっている投稿も多かったです。

照明や窓で時間・空間を演出

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【水上】4つ目は「光」。光の調子を変えることで、その時の気分や活動により空間の快適さも切り替えている事例があります。

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 右の写真の方は、ご自宅で働いていらっしゃって、メリハリをつけるために瞑想の時間に行灯型照明を灯しているそうです。照明の切り替えで、アクティブに働く時間とリラックスする時間をうまく切り替えています。

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 窓からの光に関する話題もありました。これまでと違って、窓回りの光の調整が工夫をこらすポイントになっていると強く思いました。ニーズが今まで以上に細かくなっていると感じます。

【竹内】その空間でどのように時間を過ごしているか、写真とコメントをセットで投稿される方も多かったですね。自分にとっての心地よい時間を追求されているのでしょう。

「好き」で日常生活を彩り 癒される

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【竹内】最後、5つ目は「気持ち」。自分の好きなものに囲まれて時間を過ごしたい、という話題も多くありました。

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【水上】こちらは、お気に入りの飲みもの・食べものに、ちょっとした緑なども添えて、癒しの時間を実現されています。

【竹内】味覚だけではなく、視覚など五感に訴えるものと合わせることで、空間も自分にとってポジティブなもので埋めているのですね。

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【水上】模様替え自体が非常に癒しの体験になった、という投稿もあります。

【竹内】昔から模様替えは気持ちを切り替えるための1つのメソッド。それが改めてフォーカスされていということでしょうか。

多様化する「心地よさ」を発見する キーワードとは

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【竹内】全体の投稿を見渡すと、感情キーワードとしては「癒し」「快適」「すっきり」の3つが特に多用されていると感じました。

【水上】色々なアイデアを通してこの3つの気持ちを実現して、トータルで心地よさを作っているのですね。

【竹内】このキーワードを意識すると、多様化する「心地よさ」のキャッチアップの手掛かりになることと思います。

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【水上】今回は、五感で感じる快適さや心地よさにフォーカスした投稿が出てきていました。これから、匂いや触り心地、聴覚、例えば音楽などの領域の心地よさも、深掘りされていくのではないかと強く感じました。

【竹内】僕は、プロに依頼することが今後目立っていくのではと感じました。自分だけでは完成できない、もしくは自分の作業では満足できない、だからプロの力を借りたい、こういうニーズが見えてきた気がします。暮らしが変わったから住まい自体をつくり替えたい、という動きが現れているとも言えるでしょう。皆さん、設備に対する実感や理解が以前よりずっと深まっているのではないでしょうか。そういったニーズを早めに発見してコミュニケーションを深めていくことが、重要なポイントになっていると思います。

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