あざらしノート君

あざらしノート君です! 演劇を勉強する学校で、台本を書く勉強をしていましたが、学校出て…

あざらしノート君

あざらしノート君です! 演劇を勉強する学校で、台本を書く勉強をしていましたが、学校出ても書き方がわかりません! CDやレコードを扱うお店でバイトしています。ロックンロールと変な音楽が好きです。 さいきん30になりました。地道に楽しく生きて行くつもりです。 杉並区民。

最近の記事

戯曲(大きめの断片)桃太郎+かぐや姫+鬼

『石の投げ合い。』 登場人物 しるか、 時代 しらん! 場所 勝手にしやがれ! 1.桃太郎 おば わたしはそれほどびっくりしませんでしたよ。 おじ ほう、 おば かぐや姫の話を知っていましたからね。女なら河に沈めてやろうかと思ったけど、男だと知ったときは喜びましたよ、一体どんな美男子に育つだろうかって、それが、コレだからねぇ。 おじ 女? え、どこに女が。 おば やだおじいさん、言ったじゃないですか、私たちと同じ三ヶ月前、あの竹狂いのじじいが、竹林で女を拾っ

    • 戯曲(性的、残酷表現あり)

      性的、残酷表現あります。 〜〜〜 「戦争戯曲」 (字幕)三十人の大臣がいる。彼らは皆戦争大臣だ。三十人が殺し合う。ねぇ、まだ俺たちに出来るかな? この世界を破壊することがさ。    小さな家に家族が住む。家族はテレビを見ている。 ママ お父さんのエサを替えないと、最近発情してうざいのよ。 娘 ねぇ、まま、去勢の季節よ、早くちょん切りましょうよ。 ママ 駄目よ、ママにだって性欲はあるんだから。 弟 この野郎。男の純情を何だと思ってんだ。こっちに来い、お前をレイプ

      • 戯曲(?)

        一幕一場 劇場版「ウェルメイド」第一稿 登場人物:サノ・ジロー      カトー・ヨタロー      エミリー    病室のような空間。    そこはスタジオである。    カトーにスポットライトが当たっている。 カトー 眩しい。 エミリー うん カトー 見える? 麦畑? エミリー 見える。 カトー そうか。 エミリー うん。 カトー 最後の一服だ。 エミリー カトー。 カトー エミリー。    カトー、手を差し伸べる。    エミリー手を握

        • 戯曲(断片)山とヒモ

             山には山のてっぺんがあり、    山には山のていへんがある。    底辺では人は安閑と休むことが出来て、    そこにはゲーム機からマッサージチェアーまで、    一通りの娯楽とリラクゼーション施設が備えられている。    もちろん、ぬるま湯もある。    逆に、天辺では人は休めない。風や熱、或は寒気に晒されて、    凍り付いたり溶け出したりしないだけで精一杯だ。    父と長女(姉)ちょうじょーに上がる。 父(寒気にさらされ)「しかしなんだね、南米

        戯曲(大きめの断片)桃太郎+かぐや姫+鬼

          戯曲(断片)失意の時代に書いてたやつ

          「ようするに島の話」 大島 ・・・・ 男 中島 ・・・・ 女 <1幕>冬 ① 中島 昨日、パン食ったらうまかったよ。 大島 うん。 中島 それでさ、パンといえば思ったんだ。というより、思い返したんだ。彼女と一緒に、クリスマスの日に、食べたソーセージのこと。 大島 あ、パンじゃないんだ。 中島 (大島は以下の話に適当な相づちを打つ)うん、別にホットドッグだったわけでもない。ソーセージ単体。なんでパンで思い出したかはわかんない。第一冷たかったしね。500円もしたのに、冷たか

          戯曲(断片)失意の時代に書いてたやつ

          戯曲(断片)『コントローラーを握りしめろ!』

          男 アートな手触りで行きたいんだよね。 私 はあ。 男 例えば、これは昨日僕が書いた絵なんだけど、何に見える? 私 ○○ 男 へぇ。そう。へぇ。でも違うんだよ。これはね、自画像。 私 えー。 男 自画像なんだよ。……俺はいつまでたっても自画像しか書けない男なんだよ。 私 はぁ。 男 そういう君だって、自画像なんだよ。 私 わたしがですか。 男 そう。俺が描いた。 私 性別、違うくないですか。 男 うん。 私 というか、私、絵じゃないし。 男 絵じゃ

          戯曲(断片)『コントローラーを握りしめろ!』

          「自己アピールの資料について。」

          自己アピールとして戯曲数本を送らせていただきます。  どなたがお読みになるかはわかりませんが、おそらく何名もの受験者の資料が届いていると思うので、なかなか読むのもしんどいよな、と、何本くらい送ればよいか迷いましたが、なるべくあるものは送って、そちらに選別していただこうと思いました。  この文面も迷いましたが、ただ戯曲だけ送るより、簡単な紹介を書いた方が色々良いと思ったので書きました。選別の助けになるような紹介になっていればよいのですが。 それぞれの作品の簡単な紹介をしてお

          「自己アピールの資料について。」

          昔寄稿したオススメの本×2(300字ずつ)

          『スロータハウス5』カート・ヴォネガット 本を読むのが嫌な人はヴォネガットを読むといいと思います。ヴォネガットならたぶん読めるから。 「スローターハウス5」は彼の一番有名な作品ですが、注目して欲しいのはその大変に悲劇的で喜劇的な内容ではなく、その語り口、文体にあります。この無神論者のSF作家は1ページに必ず1つはギャグを入れます。戦争中、彼は捕虜として世界一美しい都市にいて、味方によって爆撃を受けました。15万人が死にました。都市は無くなりました。彼はそういうのをみんなギャ

          昔寄稿したオススメの本×2(300字ずつ)

          短編小説(後半は小説?)いつ書いたか忘れた 鬼と悪魔の話

          7 岩塩のような雪が降っている。鬼も凍る寒さとはこのことだろう。 実際に凍っている鬼もいる。 とりあえず復活しないように細かく砕いて、犬とキジに啄まさせた。 猿は食べなかった。同じ二本足だから情でもあるというのか。 なにせ鬼が島というぐらいだ、鬼が原産、鬼が原点、凍ってしまうような愚かな鬼ばかりではあるまい。月の尖った晩だった。じつにまずい。不吉。殺風景の殺の字が強く浮かんでいるような月だ。 我々が身を隠してほどなく、猿は眠ってしまった。ついでキジ、順に犬。 すっかり寝入

          短編小説(後半は小説?)いつ書いたか忘れた 鬼と悪魔の話

          戯曲(断片)タッパーフリッパースリッパー

          チャプター1「フリッパー」  ある家のキッチン。患者が倒れている。  高級そうなスリッパを履いた医者らしき男がパタパタと音を立てて近づいてくる。  男は電子レンジでミルクを温める。ラジカセで音楽を奏で、今朝の朝刊を読む。  レンジのチン音で患者が目覚める。医者は書類を用意して患者の眼前に示す。  適当なところでホットミルクを飲みましょう。 医者 ファック。眠い。 患者 すみません、ここはどこでしょう。 医者 サインしろ。 患者 へ? 医者 ペン使っていいから。   

          戯曲(断片)タッパーフリッパースリッパー