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逆アキネーターゲーム『みんなで推理』ちょっとだけ凝った問題の作り方まとめ

自分がアキネーターとなってAIが何を思い描いているかを推理するゲーム
「みんなで推理」の現時点でのちょっと凝った問題の作り方をまとめてみました。

現在のところsteamでの販売のみですが、年内目標にスマホでも移植予定らしいです。クロスプレイも実装予定とのこと。

steam販売元↓

有名実況者のレトルトさん・キヨさん・牛沢さん・ガッチマンさん達の実況動画です。
「みんなで推理」の面白さを余すところなく伝えてくれています。
「みんなで推理」って何?と少しでも興味がある方はぜひ一度ご覧下さい↓

※2024/9/30日 開発者様より新しいロードマップが発表されました。

みんなで推理、開発ロードマップ

さて、ここからが本題ですが、「みんなで推理」の魅力はオンラインでマルチプレイ出来るだけではありません。自分でクイズを作りアップロードして、全国のプレイヤーに遊んでもらうことが出来ます。逆に人が作ったオリジナル問題を自分で遊ぶことも出来ます。

ここからは少し踏み込んで、ちょっと凝ったオリジナル問題の作り方をまとめたので、それをお伝えしたいと思います。

1 オリジナル問題はネットのWikiから情報を引用出来る

オリジナル問題編集画面

この画像の様に「お題」の項目部分に、正解を記入する後ろ部分に半角かっこ()で括り追加情報、例えばドラゴンクエスト(ゲーム)などと補足してあげる事でAIの返答精度を上げることが出来ます。
かっこ内()にWikiなどのURLを貼り付けることでも、そのWikiから情報を読み取りAIの返答精度を上げることが出来ます。

※これだけでもクイズとしては十分に成立するのですが、ここは少し欲張ってAIの返答精度を上げることに挑戦してみましょう。

では、どうすればAIの返答精度を上げることが出来るかと言うと・・・

2 「AI向け補足情報」に必要な情報(Wikiから調べた情報も含む)を入力する

このゲームはchatGPTがベースとなっているので、「AI向け補足情報」にプロンプト(chatGPTに対する指示のようなもの)を入力してあげることで、AIもどう返答すれば良いか理解しやすくなり、返答精度も上げることが出来ます。

プロンプトって何?とかプログラムみたいで難しそう!と思う方もいるかも知れませんが、chatGPTへの指示は日本語で入力出来るため、プログラム経験がなくても思った以上に簡単かつ直感的に指示を出すことが出来ます。

以下にわたしが書いた簡単なプロンプト(返答の語尾をネコ語にする)と言うものをご紹介します。

プロンプト:返答の語尾に必ず「にゃあ!」と付けて下さい
こうすると下の画像のようにAIの返答に「にゃあ!」と付け足すことが出来ます。

ネコ語で返答するAI

ちなみに実際の「AI向け補足情報」の画面は以下のようになります。

ネコ語で返答するための「AI向け補足情報」

どうですか?思ったほど難しくなかったでしょう?
こうやってchatGPTに指示を与えることで、ちょっと凝った面白い返答の仕方をさせることが出来ます。
他にも、工夫次第でいくらでも面白い仕掛けが出来るので、皆さんも色々と試してみて下さい。

※追加情報:公式様が口調変更機能を正式に実装して下さるそうです。
ルーム設定から全ての問題に反映出来るよう試験導入するとのこと。
口調の種類は週により入れ替わり、その内3つが無料で遊べるとのことです。
それ以外から選ぶには、DLC(ホストのみ所有していればOK)のような形態を予定している。とのことでした。

さて、それでは応用編です。
ここからは「AI向け補足情報」を使い、AIの返答精度を上げる説明をしていきたいと思います。

先ほどより少し難しくはなりますが、基本的にはchatGPTに理解してもらいやすく指示してあげると言う部分は一緒です。
では、次にわたしなりのAIの返答精度を上げる方法をご紹介します。
この方法は多少手間はかかりますが、AIの返答精度を上げるのにとても効果的です。

3 よくされそうな質問をchatGPTに予測してもらう

よくされそうな質問をあらかじめ把握しておき、それを「AI向け補足情報」に書き足してあげることで、AIの返答精度を上げることが出来ます。
まず、準備としてchatGPTによくされそうな質問を考えてもらいましょう。

試しに「ホロライブメンバークイズ」を作る時に、よくされるであろう質問をchatGPTに予測してもらいましょう。
以下はわたしが考えた、「ホロライブのメンバーを特定する時によく質問されるであろう質問」をchatGPTに聞いてみたプロンプトです。

プロンプト:ホロライブのメンバーを特定する時によく質問されるであろう質問を思いつく限り列挙してみて

この文章を実際にchatGPTに入力してあげたのが下の画面です。

chatGPTに「ホロライブメンバーを特定する時によく質問されるであろう質問」を聞いてみた画面

このようにたった1行の質問で、chatGPTがホロライブメンバーを特定するために必要な質問を考えてくれます。

4 AIの返答精度を上げ情報を整理しやすいように「テンプレート」を作る

次に、chatGPTが答えてくれたテキストを分かりやすく書き換えたり、不足分を自分で補ってクイズを作る際に必要な「テンプレート」を作ります。

では、「テンプレート」とは何なのでしょうか?
以下にわたしが現在作成中の「タクティクスオウガ登場人物」クイズで使っているテンプレートをご紹介します。

「タクティクスオウガ登場人物」クイズで使っているテンプレート

少しマニアックなクイズなのですがこれはゲーム、タクティクスオウガの登場人物を推理する時によくされそうな質問をまとめたものです。
項目は、キャラクターの年齢、声優、名前の文字数、見た目の特徴、などです。
各Wikiから調べて分かった情報を登録していきます。

見た目の情報などは、キャラクターの画像を検索し手動で入力してあげるとより精度が高くなるでしょう。

※特に答えの文字数やキャラクターの見た目の特徴などはよくされそうな質問だと思うのですが、Wikiをそのまま貼り付けるだけではちゃんと答えてくれないことが多いので、手動で情報を書き込んであげることで返答精度が上がります。

5 補足:答えの入力時に使えるちょっと便利な技

例えばキャラクター名を答えてもらいたい時に、「テスト・タロウ」など名前と苗字が別れていて、フルネームで書いてもらうと正解。名前だけでも正解。苗字だけだとキャラクターが被ってしまうので、不正解にしたい時などありませんか?
これは「回答」欄にある特定の指示をしてあげることで解決出来ます。
指示は以下の通りです。

プロンプト:(テスト|てすと).*(タロウ|たろう)|^(テスト|てすと)$

この指示を「回答」欄に書くことで、「テストタロウ」とフルネームで書いても正解になりますし、「テストたろう」とカタカナとひらがなで別々に書いても正解となります。「テスト」だけでも正解になります。
指示の最後の部分が単体で正解になるワードです。
このプロンプトをコピー&ペーストして答えの部分を書き換えてそのまま使うことが出来ます。

ちなみに質問をした時に間違えてAIにそのまま正解を言われてしまう、と言った経験はありませんか?
次の指示を「AI補足情報」に書き加えてあげることで、AIがうっかり答えを言ってしまうことを防げます。

プロンプト:質問への回答をする際は、◯◯◯と完全一致する文字は使えない。

この○○○と言う部分に言って欲しくない答えを入力します。

※追記:開発者様からの情報
英語で完全回答させたい時に、半角スペースを無視して正解にさせる方法。

「A Whole New World」や「A・Whole・New・World」やスペース無しの「AWholeNewWorld」 のように間に何が入るかわからない場合は「回答欄」に、

プロンプト:A.*?Whole.*?New.*?World

のようにセパレーターに「.*?」を入れると何でもマッチングするようになります。

ウミガメのスープ問題作者様からの情報
「ウミガメの問題の指示文です 解答を完全一致に設定すると伏字になることが無いのでAIに正解判定させることが出来ます 判定精度は大分怪しいですが」とのことです。

ウミガメのスープの問題作成プロンプト↓

ウミガメのスープのプロンプト

これが、わたしが現在把握している情報です。
これは有識者様方の情報に、わたしが思いついた分を加筆したものです。
有識者様方の知恵に感謝しつつこの記事を締め括りたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。

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