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【連載6】契約社員として入社した私は、ITベンチャーの洗礼を浴びる


やりたいことも見つかっていない、好きを仕事にもできない僕が、アツい言葉に胸を打たれ、初めての転職でITベンチャーに契約社員として入社した直後の話です。


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挨拶は大丈夫です


契約社員として入社することに意思決定し、いよいよ入社当日。その日は全社的な会議があり、新入社員の挨拶があるということで一番前の席に座らされました。左右には同期入社の方々が何名かいました。


そしていざ挨拶のタイミングとなり席を立ちました。その瞬間、僕のわきに人事の方がささっと駆け寄り小声で「ろくさんは挨拶は大丈夫です」と言われ、他の同期が前に歩いていく中、私はまたその場で椅子に座ったのです。

挨拶をしたメンバーの首から下がっている社員証のストラップをみると、僕と色が違う。そう、挨拶は正社員のみだったのです。僕は手違いで、一番前の席に座らされていました。

この時の恥ずかしいやら悔しいやらの気持ちは今でも心根にあります。
そのうち契約社員も挨拶するようになりましたが、当時は「あなたの能力は低いです」という烙印を押された気持ちになりました。しかし僕のこの時の気持ちは、反骨精神で頑張るための原動力のひとつとなりました。


契約社員として入社した私は、ITベンチャーの洗礼を浴びる


グループの環境

挨拶のエピソードは「洗礼を浴びた話」ではありません。


最初に僕が所属したのは、全国の中小企業を担当するインサイドセールスのグループで8名のメンバーがいました。

その中でさらに地域ごとに4名ずつにわかれて、チームリーダーがそれぞれのグループにいました。チームリーダーは正社員で、私含むそれ以外のメンバーは全員契約社員でした。


入社後3日間は研修で主にツールの使い方や会話の例文などを学び、4日目にはとりあえず電話を始めてみよう!という流れでした。

今まで訪問のルートセールスだったのが、急に電話での新規開拓をするので不安しかなかったのですが、「走りながら考えろ」という風潮が強かったです。

初めての勉強会、新卒1年目社員が放つ衝撃の一言


入社後一週間以内に、初めてのグループでの勉強会がありました。
僕より半年程早く入社した契約社員の先輩の主催で、主に電話での営業の基礎を学ぶものです。

ひととおり終了し、最後の質問タイムになった時、チームリーダーを務めていた新卒1年目社員の方がこう言い放つのです。

「この勉強会意味ありますか?2-6-2の法則って知ってますか?下の2に合わせた勉強をしてたら時間の無駄ですよ」


、、、


、、、

凍りつく現場。
この時の僕は「とんでもない会社に入ったな」と内心苦笑いでした。

主催した契約社員の方は優秀で柔和な方だったため、その場は穏便に収まりました。

2-6-2の法則


2-6-2の法則とは、あらゆる集団において、パフォーマンス(生産性)が良い人が2割、パフォーマンスが中くらいの人が6割、パフォーマンスが悪い人が2割の割合で存在するという経験則です。 具体的な例を挙げると、学校の2割が成績優秀者、6割が平凡、残り2割が成績不振者、といった事象です。※Google検索してトップに出てきたものを引用

この日、僕は初めて2-6-2の法則のことを知りました。
そして今は「順調に収入を上げていくための必要最低限」として、平凡の上位を目指すことを意識しています。


上の2はより良い社会を目指す使命感を持つ経営者や仕事そのものが楽しく生き甲斐を見つけられる方々です。

やりたいこともない、好きを仕事にすることができない私が上の2を目指そうとすると、プライベートが犠牲になり精神的側面から体力が削られ、結果として仕事のパフォーマンスも落ちるという悪循環に入ります。

僕は自分のキャパシティを超えて仕事をし、身体を崩してお休みに入る方を何名もみてきました。それは本人にとっても会社にとっても良い結果ではありません。


そして僕の場合、平凡以下になるとお給料は上がらず、好きなエンタメの心ゆくまで消費しきれなくなりこれも精神衛生上よくないです。そのため「順調に収入を上げていくための必要最低限」として、平凡の上位を目指すのです。

お金と時間…..仕事とプライベート…..
一番生き生きできるバランスは人によってそれぞれです。
自分の最適なバランスを探すこと、引き続き模索していきます。



続く。



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