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【rokuyou事業紹介】マイプロジェクトアワード〜多様な「いいね」を生み出す場〜

rokuyouではSELを軸に多様な事業を展開しています。その一つが毎年沖縄県を舞台に行われるマイプロジェクトアワードです。今年は2024年1月6日に開催し、県内21校から34プロジェクト、130名の生徒が参加しました。
コンセプトは、<高校生のワクワクが沖縄の未来をつくる。 "すごいこと”でなくて大丈夫。自分の想い、これまでやってみたことを地域の人に伝えて学び、成長につなげよう!>。本取り組みについて、担当者の平良朋広がお伝えします。

■マイプロジェクトアワードとは

マイプロジェクトアワードとは、沖縄県の高校生がこれまで探究・実践してきたマイプロジェクトを発表し、それに対する地域内外の大人からもらう本気のアドバイスや同世代の活動から学ぶ“学びの祭典”です。

大事にしているキーワードは「アクション」と「主体性」。出場したプロジェクトの中から地域代表を選出し、全国Summitへ招待しています。rokuyouは、マイプロジェクト沖縄県事務局を担って、今年で5年目となりました。年々、レベルが上がっていることを実感しています。

本大会には、個人でもグループでも参加できます。プロジェクトは、「総合的な探究の時間」での取り組みや部活動、塾、趣味で続けてきたことなど、なんでもいい。自分で問いを立てて取り組みます。

■マイプロジェクトアワードの特徴とは?

「成果を発表する場」と聞くと、ジャッジをされるコンテストではないかと身構えてしまうかもしれませんが、そうではありません。マイプロジェクトアワードは、プロジェクトの大小やアカデミックか否かを競い合う場ではなく、思いを伝えられることを重視しています。これは、他の発表会やコンテストと大きく異なる点です。

また、発表後にはメンターがフィードバックをします。つまり、「発表して終わり」ではなく、次につながるような学びの場となっているのが特徴です。そのため、対話の時間や疑問を持つことをとても大事にしているのです。マイプロジェクトアワードは、生徒たちが「次のステップに進むための機会」なのです。

■印象的なプロジェクトは?

毎年多種多様なプロジェクトが発表され、どれもそれぞれ大変魅力的です。その中でも、個人的に印象に残っている2つのプロジェクトをご紹介します。

①発達障がいを持つ「自分」の課題を題材にした気持ちの整理ノート
コミュニケーションに苦手意識を持ち、中学校で不登校になり発達障がいと診断を受けて、将来に不安を持っていたAさん。「どうしたら他者とうまく話せるか」を突き詰めて考えていく中で、プロジェクトを立ち上げて、気持ちを整理するノートを開発しました。

プロジェクトを進める中で、「Aさんと同じ課題を持っている人がいるのではないか」とアドバイスを受けてパワーアップします。自分と同じようにコミュニケーションに悩む子のために、作成したノートを障がい者施設に届ける活動をスタート。さらに、クラウドファウンディングを行って認知を広げ、現在はノートの販売もしているそうです。

②趣味の釣りから豊かな環境の保全につなげる
釣りがすごく好きで、部活動や勉強の間も隙あらば釣りをしていたBさん。沖縄で漁れる チヌという魚の釣果を毎日きちんとメモしていました。日々記録をつけている中で、波の状況によって釣果が変動することを発見。その考察を発表します。

さらにBさんは、「沖縄の自然が豊かだからこそ釣りができる」と考え、もっと釣りを楽しむ人が増え、自然を慈しむ心が広がっていってほしいという思いのこもった素晴らしい発表をしていました。

■沖縄全域の子がつながれる場を

マイプロジェクトアワードは、沖縄の北部、中部、南部、離島のすべてのエリアからエントリーをしてもらえることを目指しています。そして、今年度は高校がある全離島(久米島、宮古島、石垣島から8プロジェクト)の生徒が参加することができました。オンラインで開催すれば、コストや準備も簡単になるかもしれませんが、我々はリアルで行う価値を感じています。

例えば、住んでいるエリアが全く異なる高校生がアワードで出会い、2か月後に一緒にイベントを開催するといったこともありました。リアルだから生まれる余白の時間があったからこそ、こうした主体的な取り組みにつながったのだと考えています。

マイプロジェクトに取り組んでいる生徒の中には、周囲に理解されず孤独を感じている子も少なくありません。学校の中で、「すごいことをやっている」「変わっている」「真面目すぎる」などと思われ、浮いていると感じている生徒もいます。マイプロジェクトアワードでは、テーマは異なっていても、同じような熱い思いを持っている仲間たちと出会うことができます。そして、そこで得た刺激を、さらに自分の学びにつなげていくことができるのです。

rokuyouでは、このような貴重な場を大切に育んでいきたいと考えています。しかし、rokuyouのパワーだけでは限りがあります。沖縄県の子どもたちが自らのワクワクをカタチにするために、教育関係者だけでなく、さまざまな方に関わっていただきたいと考えています。来年度以降に向けて、ぜひ協賛や協働など、多様に連携できる人や組織の方とつながっていきたいです。子どもたちを地域全体で支えていけるような”きっかけの場”に、マイプロジェクトアワードを醸成していけるように! ともに取り組んでまいりましょう。

お問い合わせ : info@roku-you.co
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