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スマホ時間の長さが気になっている方におススメの本です

仕事や勉強で使う時間も含めてとはいえ、スマホの使用時間が1日6~7時間になっていた私。目の奥に痛みを感じることもしばしば。スマホ、というかスクリーンから発せられるブルーライトが目に良くないことについてはこれまでも様々なところで見聞きしていたけれど、そういった物質的なことだけではなく、「スマホ(ネット情報)のしくみ」が私達の脳にどれだけ大きな影響を与えているかを、この本を通してよく理解することができました。

私達の脳は新しいものが好きで、「もしかしたらいいことがあるかも(報酬への期待)」と思うと「ドーパミン」が分泌されるそうです。このドーパミンが人間をその時感じている期待に向かって行動させるのですが、それが放出されすぎると、1つのことに集中することが難しくなります。気が散りやすくなります。
ネット上には今、ユーザーの興味を引く広告がうまい具合に表示されます。1つの記事を読めば関連する記事がご丁寧に表示され、読者を誘導します。SNSには目新しい情報、魅力的な投稿があふれています。これらを気の向くままに追い求めていくと、脳はずっとドーパミンが放出された状態となります。それはつまり、集中力の低下を引き起こします。

そして、集中力の低下は人の記憶が「短期記憶」から「長期記憶」に移行する過程にも影響を与えてしまいます。なぜなら、人が物事を忘れない記憶として脳内に残すには、「集中してその物事について考えること」が必要だからです。あれこれ多くのことを一度に考えると、脳が「この情報は大切だからちゃんと覚えておこう」と認識する時間を取れなくなります。また短期記憶、つまり「ワーキングメモリー」と呼ばれる一時的に情報を脳に保持し、処理する能力がいっぱいいっぱいになってうまく働かなくなってしまいます。例えるなら、小さな机の上に何種類もの書類を並べて作業した結果、何がなんだかよく分からなくなってしまう感じです。

スマホ(ネット情報)に集中して夢中で時間を過ごすことが、本当に集中力が必要なこと(勉強とか仕事とか、時には家事も)に悪影響を及ぼしている可能性があり、記憶力の低下を招いていると知れば、これはやはり扱い方や情報との付き合い方を見直さなければなりません。

この本の最後には「デジタル時代のアドバイス」として、具体的な実践法がいくつも紹介されていました。その中から早速実践したことは2つ。

・スマホを目覚まし代わりに使うのをやめた。
 →目覚まし時計2つに切り替えた。
・スマホ(iPhone)、iPadの表示をモノクロに変えた。
 →ドーパミン放出量を減らすため。モノクロ(グレイスケール)への設定の仕方は以下の通りです。

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【設定→アクセシビリティ→画面表示とテキストサイズ→カラーフィルタ→グレイスケール】
※とはいえ、カラーじゃないと困るときもあるので、アクセシビリティ→ショートカットで「カラーフィルタ」をトリプルクリックでON/OFFできるように設定しました。なお、グレイスケールにしていてもカメラで撮った写真はカラーで保存されます。グレイスケール状態でインスタに投稿しても他の人からはカラーで見えます。


この本では、人間の脳がどのように形成されてきたのか、それが人間にどんな感情を抱かせ、どのような行動を起こさせてきたのか、ということや、ストレスが心や身体に与える影響についても詳しく書かれています。また、すべての運動が脳に良い効果がある、ということについても書かれています。やはり、運動習慣は大切なのですね。(頑張らなければ💦)

そして、ITが脳にもたらす研究のスピードがITの進化のスピードについていけてないのが現状とのことです。そんな世の中で書かれたこの本の中で私が最も印象に残った著者の言葉がこちらです。

テクノロジーは、好き嫌いにかかわらず受け入れるしかない天気とは違う。テクノロジーのほうが私達に対応すべきであって、その逆ではないはずだ。

テクノロジーの発達のおかげで、たくさんの恩恵を受けていることに感謝しつつ、情報との付き合い方やスマホ、タブレット、PCの扱い方については自分の脳のこれ以上の機能低下を招かないように、十分に気をつけていきたいと思いました。

そう言っている自分がSNSで情報発信をし、オンラインで英語学習サポートをしていますが、そこを「矛盾」と言ってしまえば元も子もないので、著者からのSNSへのアドバイスを一部だけ紹介させていただきます。

「SNSは交流の道具と考えて」
他の人の投稿に積極的にコメントすれば親近感が生まれ、関係も深まる。
「スマホからはSNSをアンインストールして、パソコンでだけ使おう」

スマホからのアンインストール・・・これだけはなかなか大きな壁であることだけは認めますm(__)m

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