日記随想:徒然草とともに 2章 ⑪
第18段の、清貧を褒めたたえる思想で、兼好法師があげている中国の隠士二人について、かれらの徹底ぶりを今少し詳しく紹介をすると,まず、許由(きょゆう)という隠士は、水を飲む器さえ持たずに、いつも手で捧げるようにして飲んでいたので、それを見た人が瓢箪をあげた。ところが、その瓢箪を木の枝に懸けていたら、風に吹かれてカラカラ鳴るので、やかましい、と捨ててしまい、また水は手で掬って飲んだ、と伝えられ、法師は、それはどれほど心爽やかであったことだろう。と感心している。また孫晨(そんしん