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【気分記】誕生日を迎えた朝

夫はこの前まで難病治療で休職してて、その間多大なトラブルでストレスを抱えた私は自律神経失調症となったのはご存知の通りかもしれない。

この誕生日は抑えて切り崩した生活費を使って、

好きな服を着て、好きなメイクをして、

好きな場所へ行って、好きなもの食べて

好きなもの買って、好きな人と手を繋いで歩く

そうすると決めていた。

そうでないと何を目標に生きていいかわからなかった。

誕生日前夜、私はずっと泣いていてなかなか寝付けなかった。たぶん、「ちゃんと明日楽しめるかなあ」という不安。

そして、似た症状の病気の人にしかわからないと思うけど、「ただ年齢が変わる」ことが、私にとってはすごく「自分が変わってしまう」ように感じて恐ろしかったんだと思う。

散々泣いて、夫に噛み付きながら眠った。

でも、翌朝を迎え、LINEやらTwitterやらを見てみると、数は少ないけれど私を思う言葉やお祝いの言葉や、ちょっとしたLINEギフトやら、中には、長文で要約すると「絶対に死なないでプレゼント持って会いに行くから」、といったメッセージが届いていた。

節約に意識が向きすぎて、いわゆる物欲が失われていた。必要なものしか買えなかったから…

友人に誕生日らしいプレゼントをあげたいと言われ、「えっえっ花束とか?」ってなった。

あ…たしかに私は花が好きだ。

大きめの綺麗なイヤリングが好きだ。

いい香りのする石鹸やキャンドルが好きだ。

唯一の楽しみにしているコーヒーも、こだわりの一つだ。

でもさでもさ、

何よりそれを持って遊びにきて、私の淹れたコーヒーを美味しい美味しいと言って飲んでくれて、一緒にボドゲやるあなたが好きよと思った。

私はなんとなく大丈夫な気がする。

今日は雨が降るかもしれない。けど

曇ったままでいてくれるかもしれない。

そう、今日はお気に入りの服を着て、一番丁寧にメイクをして、夫と付き合い始めた頃よく出かけた公園に行き、あんまり高くないランチを食べる。そしてもしも運命的な出会いのマグカップやイヤリングでもあれば買ってみたい。そして、「ああ、私嬉しくてたまらないよ」「幸せで仕方ないよ」「あなたがいてくれてありがとう」そういう表情で夫と手を繋いで歩きたい。

大丈夫、きっと叶う。幸せな1日を過ごしたい。


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あなたのこと忘れない