MovementCoach Morishita

7年前よりムーブメントコーチとして様々な競技の選手たちにムーブメントスキルを伝えており…

MovementCoach Morishita

7年前よりムーブメントコーチとして様々な競技の選手たちにムーブメントスキルを伝えております。ムーブメントスキルとは何か? 簡単に言えば「動きの技術」です。そんなムーブメントコーチの現場での試行錯誤を書いていきたいと思います。

最近の記事

宝物

「代替不可能なことが、実感できたとき人はモチベートされる」 こう教えてくれたのは、「もし高校野球部の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の著者である岩崎夏海さんだ。 私の職業はトレーニングコーチだ。 25年ほど、主に高校生や大学生の部活動のサポートをしている。 20年以上関わっている高校野球部や、18年ほど関わった大学ラグビー部、あるいは1年限りのチームなど、サポートする頻度も含めて様々である。 出会いがあれば別れありで、その数だけ、様々な出会いと

    • 場を和ませる

      サラリーマン営業一筋だった親父は、年中、酔っ払って帰ってきた。親戚一同が集まる場でも、きまって親父は酔っ払いだった。 つまり、18年前に亡くなるまで、私の親父の記憶は、ほとんどが酔っ払っいなのだ。 酒を飲む前の親父は、どちらかと言うと口数は少なく、喋るのが仕事のようお袋が我が家の中ではリーダーシップを発揮していた。 高卒で1人、静岡の田舎から東京に出て働いてた親父は、ともかく、自宅に人を呼ぶのが好きだった。飲んで帰る時も、同僚の方や後輩に連れて帰ってもらうと、夜遅くても、我

      • 「なんくるないさ」

        8月9日に長崎に原爆が落とされてから79年が経った。 しかし、悲しいことか世界では、戦争はなくなっていない。 私が大学時代に、ベルリンの壁が壊され東西のドイツが統一し、ソビエト連邦が崩壊し、東西の冷戦は終了したはずだったのに。 とは言え、私のような、ちっぽけな人間一人が、戦争反対と声を上げたことろで、どうにもなる問題ではない。 おっと、どっこい、それは、こちらの長崎平和宣言を聞いてからだ。 「微力であっても、無力ではありません」 そうなのだ、無力ではない。そう信じたい。

        • 考えるとは

          私は、今年で22年目となるが、個人事業主をやっている。職業はトレーニング指導者で、主な活動場所は高校生や大学生の部活動のサポートである。 ほぼ、全てのチームに、私と同じ役割の人がいなかったので、20年前も、今も、トレーニングプログラムを考えるのも私、どうやって選手たちのモチベーションを上げるかを考えるのも私、先生方とのコミュニケーションをどうとるかを考えるのも私、もちろん、確定申告をするのも私だ。 当たり前だが、私が考えない限り、仕事として成り立たないのだ。 冒頭の鴻上さ

          締め切りのある夢

          指導先である高校野球部、現在11チームに関わっているが、1チームを除き3年生の代は負けてしまった。 目標が甲子園だったチームもある。 そういう意味で、目標は叶えることができなかった。 あるチームは、延長10回タイブレイクの攻撃の際に、まさかまさかのトリプルプレーによりチャンスを逃し敗れた。 あるチームは、5回表まで8-1とリードしながら、5回裏に一挙9点を奪われ逆転され、10-11で敗れた。 あるチームは、昨秋と今春、県大会ベスト4となり、夏こそ甲子園と挑みながら、ベス

          締め切りのある夢

          GDPからWell-beingに

          Well-being (ウェルビーイング)とは日本語に直訳すれば、 「良い状態」だが、それでは、なんのこっちゃって感じだが、WHOでは、ウェルビーイングのことを、 “個人や社会のよい状態。健康と同じように日常生活の一要素であり、社会的、経済的、環境的な状況によって決定される”と言う。 ウェルビーイングには、主観的ウェルビーイングと客観的ウェルビーイングとがあるようで、主観的ウェルビーイングの指標として、「人生の幸福度や満足感」がある。 一方、客観的ウェルビーイングは、例えば

          GDPからWell-beingに

          お袋とのやりとり

          昭和19年生まれ80歳になったお袋のことだ。 長男が生まれて1年後、親父とお袋と一緒に住むようになった。  親父が、18年前に病気で他界してからは、お袋と妻、長男、長女の5人暮らしだ。 とは言え、一階がお袋、二階に我々が住んでいる二世帯住宅だ。玄関とお風呂が共有で、台所とトイレは別々なので、親父がいる時から、基本的には生活は別々だ。 家事を一切やらなかった親父だった代わりに、お袋が、一人で全ての家事をこなしていた。でも、料理で人をもてなすのも好きだったし、綺麗好きなので

          お袋とのやりとり

          最初の3歩で差をつける!

          「サッカーの日本代表の三苫選手のように、相手を置き去りにするには、どうしたらよいのか?」 そんな、問いへのヒントを座学(75分)、実技(75分)の講座として、リリースしました。 (期間限定販売となりますので、7/15まで) ・ウエイトトレーニングで、筋力はついたのに、動き出しが遅い ・地面を捉えられずに、足が滑ってしまうのはなぜか? ・動き出しが、遅いのは、準備の姿勢に問題があるのではないか そんな風に感じている選手、指導者はたくさんいるのではないでしょうか。 今回の

          最初の3歩で差をつける!

          言葉が届く人

          こう語るのは、武道家の内田樹さんだ。 私の仕事は、トレーニングコーチである。 主に高校生と大学生の部活動をサポートして25年、まさに、選手に「言葉を届ける」のが仕事である。 とは言え、私の言葉が選手、監督、コーチに届く時ばかりではない。 時には、選手に反発され、時にはコーチと言い争いになったこともある。 思いが伝わらず、悔し涙を流したこともある。 もちろん、全ては、自分の力不足であり、未熟さのせいである。 「言葉が届く」 と言えば、私の55年の人生の中で、この人をおいて

          子ども達がワクワクする社会目指して

          日本の子どもたちの、精神的幸福度は、38カ国中、37位であると言う。 このあまりに悲しい状況が、今の日本だ。 私は、25年ほど、主に高校生と大学生の部活動の中で、トレーニング指導者として、若者に関わり続けている。 部活をやっている選手の中でも、どう見ても、面白くなさそうに、練習やトレーニングをしている、学生はたくさん見てきた。 「おはよう!」 と挨拶しても、目を見ることもせず、会釈をしているのかさえ、わからないで通り過ぎていく者。 私は、挨拶だけは、得意なこともあり

          子ども達がワクワクする社会目指して

          4年連続日本一のチームで見たもの

          3月下旬、大阪に住む知人のトレーナーの方と東京で飲む機会があった。 私は、チーム指導で主に高校生や大学生に関わっているのだが、彼は、大阪でパーソナルジムを運営している。特に中高生のアスリートに特化したジム運営で、まさに他のジムとの差別化に成功しているのだと言う。 メンタル面の強化にも力を入れている彼の指導方法は、むちゃくちゃ勉強になる。 色んな話をさせてもらう中で、以前から彼のSNSの投稿で気になる話題になった。 それは、大阪の金蘭会中学の女子バレーボール部の監督の話だ。

          4年連続日本一のチームで見たもの

          リーダーシップとは何か再考してみた

          6月15日と16日に、Sports Performance Summit に参加した。 (詳細は、こちら読んでみてください👇) https://note.com/kengotsuka/n/nf420237da0ab 『日本のスポーツ界を変える』っていうビジョンを掲げ、今回で3回目の開催だと言う。 最初の講師は為末大さんで、 お題は、「リーダーシップとはなにか」 このテーマは、私自身、20年以上学生スポーツに関わる中で、考えてきたことだ。 学年が変わるごとに、監督や

          リーダーシップとは何か再考してみた

          竜馬に憧れた少年は、壮年になった

          高校2年生の冬、 「吉川英治の『宮本武蔵』もいいけど、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』もいいぞ」と、野球部の練習後のミーテイングで、助監督が、唐突にそんな話をした。助監督が読書の勧めをしたのは、後にも先にもそれだけだったが、私はそのアドバイスどおり、『竜馬がゆく』を読み始めたのだ。 読書なるものは、読書感想文の時に、いやいやするだけだった私だったが、文庫本で8巻にもなる『竜馬がゆく』を、夢中になって読み進めた。 それこそ、3学期の期末試験勉強は、そっちのけになるほど、読書に、いや

          竜馬に憧れた少年は、壮年になった

          今日という日は今日しかない

          『人生の贈り物』 スペンサー・ジョンソン それは少年と老人の話です。 ある日老人から「君はすばらしい贈り物を持っている。それに気づけば幸せになれる」と言われるのですが、少年にはその意味が理解できません。「それは何ですか」とたずねても「自分を幸せにできるのは自分しかいないから結局自分で気づくしかない」という答えしか返ってこないのです。 数年後、若者は答えを見つけるために旅に出かけます。しかし、洞窟やジャングル、海底などいくら探しても、すばらしい贈り物は見つかりませんでした

          今日という日は今日しかない

          不定期のサポートチームに関わる上で大切に思うこと

          不定期に1ヶ月から2ヶ月に一度だけサポートしているチームが私は10チーム以上ある。気づけば、そのスタイルで24年にもなる。現在は、そのほとんどが高校野球部で、全て公立高なので部員も少なく予算が少ない。 そんな中で大切にしている事が一つある。 それは、その一回一回のセッション毎に、選手自身に成長を1ミリでも実感してもらう事だ。 とは言え、これは簡単なことではない。 限られた時間、多人数への指導。選手1人ひとりの体力は勿論、感覚も理解度も違う。もっと言えば、なかにはあまりトレー

          不定期のサポートチームに関わる上で大切に思うこと

          自分の限界にフタをするな

          5月25日と26日に京都に泊まりで行った。 目的は呼吸トレーナーCという資格を取るための合宿のためだった。 こちらが、合宿をした場所だ。 2年前に代表の大貫さんの呼吸のオンラインセッションを受講して以来、自分のトレーニング前や日常生活の中で、かなり呼吸を意識してやるようになった。 なぜか? 大貫さん曰く、人口の9割が呼吸不全であると言う。かく言う私も、その呼吸不全の一人である。 気づけば十数年前より無呼吸症候群で睡眠時にはマウスピースを利用している。 また、いわゆる

          自分の限界にフタをするな