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道路標識日本地図のまとめ

この記事では、日本のいろいろな種類の道路標識を公開している地図をまとめて紹介する。尚、Googleマップ上に個人で公開している情報は、各作者様のベストエフォートによる情報提供なので、あしからず。


動物注意標識マップ

拙作の「(214の2) 動物が飛び出すおそれあり」警戒標識の日本全国の分布図を表現したマップ。動物の種類は約35種類、図柄のバリエーションまで含めると日本全国で160種類以上もある警戒標識について、2023年12月現在で約1,850か所の所在と図柄の種類を示した地図である。

Google Earth版 動物注意マップ

動物の図柄や種類の数についての解説はこちら。

二輪車規制マップ

ツーリングを行う人、普段バイクや原付に乗る人にとっては関心の高いマップである。二輪車規制に関する当ブログ記事のアクセス数も高く、その関心の高さが伺える。Googleマイマップに「原付二種通行可否道路」の地図が公開されている。(クマ吉さん作)

また、地図ではないが、二輪車通行規制区間に関する情報を都道府県警察と協力しながら公開している以下のサイトも参考になる。

ちなみに、大型車等通行止めや高さ制限等の規制も関心が高いが、これはさすがに数が多すぎてベストエフォートでは追いきれない。情報を入手するには、書籍として地図を購入するか※、大型車用のナビを使うか、専業企業が提供するAPIやデータを使用する必要がある。

※書籍は2008年以降更新がないようである。

時間制限区間マップ

都市部においてパーキングメーターに料金を払うことで一定時間路上駐車ができる「(318) 時間制限駐車区間」の場所について、東京は警視庁が公開している地図がある。

40高中マップ

40高中」とは、1992年まで使われていた、道路標識や道路標示による「高・中速車」向けの速度規制のうちメジャーだった40km/h規制のことを指す。道路標識としては、まだまだ更新されずに残っているところも多いが、道路標示となるとレアである。そんなレアな道路標示が残っている場所について、2023年5月現在、約120か所が地図で公開されている。(Roadjapan のがな あつし 〜道の写真家〜さん作)

追い越し禁止マップ

(314の2)(508の2)追い越し禁止」の規制を常時行っている区間は日本全国でもそんなに多くない。(「追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止」(通称「ハミ禁」)は日本全国で沢山見られる) 筆者が数えたところによると、全部で139区間存在する。廃止された区間も最低16区間存在する。

日本全国で、この追い越し禁止区間規制の場所を示した拙作の地図である。

徐行標識マップ

徐行標識は日本全国で公道に常時設置されている場所は約1,000箇所、東京都で約150箇所しかない、比較的なレアな標識である。拙作の地図は、2024年4月現在で約950箇所の公道上に常設された公式な「(329-A/B)徐行」、および「(329の2-A/B)前方優先道路」標識の場所を示した地図である。

警笛鳴らせ・警笛区間

その昔、細くて曲がりくねった道が多かったころは、警笛鳴らせ、警笛区間の標識が多く設置されていたが、地方まで道路整備が進んだ今では、この標識を見る機会は少なくなった。道路整備が日本全国隅々まで行き渡ると、この標識は絶滅してしまうかもしれない。そんな「(308) 警笛鳴らせ」および「(328の2)警笛区間」標識の場所約600か所 (撤去された場所も含む) を示した地図が公開されている。(🚶‍♂️@407_3_ さん作)

単独大八車規制マップ

「単独大八車」規制とは、「(308) 自転車以外の軽車両通行止め」の規制のことである。自転車のシンボルとの組み合わせである「軽車両通行止め」はよく見るが、単独大八車のシンボルは全国でもレアである。

拙作のこの地図では、そんなレアな単独大八車に出会える場所約10か所の記載がある。

文京区の標識マップ

東京都文京区は独自の警戒標識を多く設置している。当ブログでも、いくつかの独自標識を紹介している。

このマップでは、2023年5月現在、文京区および墨田区内の標識設置個所約170か所が、標識の種類とともに紹介されている。(nqdxpbu さん作)

都心部の幹線道路 車線数&制限速度分布マップ

日本の道路における最高速度の決め方にはロジックが存在する。交通規制基準では、道路の存在する地域、車線数、中央分離の有無、歩行者の多寡により基準規制速度を定義している。

東京都の都心部における幹線道路の車線数と制限速度の関係を660の道についてプロットしている地図が公開されている。(たこ@道路好団垢さん作)

日本全国ハト標識マップ

(211)「車線数減少」(212)「幅員減少」や(201-B)「⊢形道路交差点あり」(210)「合流交通あり」などが2連ダンゴになり、カタカナの「ハト」と読める警戒標識の組み合わせを、マニアの間では通称「ハト標識」と呼ぶが、これの日本全国での分布の地図が公開されている。2023年5月現在、全国約100か所のハト標識の場所が掲載されている。( ハチコさん作)

UFO型信号機のある場所マップ

1つの狭い交差点に、ひとつの大きな信号柱を建ててそこに四方向の車両用信号機 (と歩行者用信号機) が一体となった、いわゆる「UFO型信号機」を吊り下げる形式の信号機が存在する。「UFO型信号機」の厳密な定義を満たすものは、いまや宮城県にしか残っておらず、しかも2023年中に完全撤去され絶滅してしまう予定である。

そんな滅びゆくUFO型信号機の約30か所の場所を記録する地図が公開されている。(交通信号機等調整準備中さん作)

白看マップ

「白看」とは、1950年 (昭和25) 3月から1971年 (昭和46) 11月までに設置されていた案内標識の旧型である。廃止されてから50年以上経つが、いまだに残っているものも多く存在する。

白看について、現状残っているものや過去に設置されていたものの日本全国の場所を記録した地図が公開されている。(zaicchanさん作)

ラウンドアバウトマップ

ラウンドアバウトと呼ばれる環状交差点は、2023年3月現在で全国に約150存在し、毎年10前後ずつ数が増えている。

環状交差点の場所や、ロータリー交差点の場所などを見ることができる地図が公開されている。 (RasandRoadさん作)

規制予告マップ

規制予告は、指示標識の一種であり、前方の場所で規制が行われていることをあらかじめ示すことにより、交通の安全と円滑を図るための標識である。いくつかの種類のものが全国に沢山存在するが、四国を中心にマップを作っていこうという取り組みがある。(purple さん作)

★合図マップ

岡山県では、全国でもワースト1のウインカーマナーであることを受け、交差点の手前約30メートルの地点に、右左折の合図を開始する目安となる「マスカットグリーンの星形マーク」と「合図の文字表示」を設置し、ドライバーに適正な合図開始を促す「★合図」を約30箇所に法定外の道路標示として設置している。また、似たような道路標示は香川県にも若干数存在する。

★合図の場所を示したマップが公開されている。(探偵さんの助手さん作)

道路標識自動認識マップ

mapillaryというサイトで、Googleストリートビューのように日本全国の道路を走破してまわりの風景を画像で取り込み、その中から道路標識を自動で画像識別して地図にプロットする取り組みが始まっています。その結果をサインアップなしで無料で閲覧することが可能です。

ただし、標識データには日本オリジナルのものも含まれるものの多くは海外の標識との比較をしているようで、認識精度や道路のカバレッジもまだまだです。標識を探す際の一助にはなるかもしれません。


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