見出し画像

都内で唯一生存!? 首都高9号線高架下道路の40高中

(323の2) 特定の種類の車両の最高速度の補助標識として、昔は「高速車」「中速車」「低速車」という区分があった。これは1992年に廃止され、普通乗用車 (高速車) や大型貨物自動車 (中速車) の法定速度が統一されたが、その前は「高速車」「高・中速車」「高・中・低速車」という速度区分が規制標識に存在した。現在でも当時の標識や標示がそのまま残っている地域がある。いわゆる「50高」「40高中」「30高中」「20高中低」と呼ばれるものだ。この記事では、特に「40高中」に注目する。

40高中の道路標識・道路標示

1992年までは、以下のような道路標識、道路標示が使われていた。補助標識の「高・中速車」と「区間内」の矢印の間の黒い線は都道府県によってある場合とない場合があった。

画像3

廃止後は順次撤去、置き換えされている。道路標識は、更新頻度が高い東京都には残っていないが、他の道府県には結構残っている。ちなみに、東京都の場合は、以下のような異なる補助標識が使われていた。

画像4

しかし、道路標示の場合は、東京都以外では道路標識よりも残存可能性が低いと思われる。なぜなら、廃止になった1992年以降、約30年が経過しているが、この間、以下のような条件が重ならないとならないからだ。

● 道路工事が一切行われない場所。
● 交通量が多くなく、舗装や標示が擦り切れない。
● 道路管理当局がわざわざ修正しないような目立たない場所。

残っていそうな場所は以下のような場所である。

● アンダーパス、トンネル、高架橋・高速道路の側道など。
● 市街地の場合は公園や川などに囲まれ、まわりに建物が少ない場所など。
● 旧道・廃道など。
● 郊外の非主要道。

全国の40高中の場所がわかる「新・40高中マップ」

40高中の場所を探すには「新・40高中マップ」を見てみよう。この地図には、全国で残っている40高中などの場所が記録されている。

日本全国の道路標示「40高中」「50高」「50高中」を記録する地図です。赤色は日本を代表する40高中です。

都内で唯一!? 40高中が残存している場所

マップに記載されていた東京都内の4ヶ所のうち3ヶ所「東京都目黒区駒場: 上原二丁目交差点付近」「東京都港区南青山: 骨董通り」「東京都江戸川区臨海町:左近通り西葛西住宅前」は、すでに失われていた。残る1ヶ所「東京都江東区福住: 箱崎JCT付近 (首都高9号線高架下の下り線)」は、かろうじてまだ残っていた。

画像1

以下のように「高中」が描かれていたが、消えかけている。

画像2

Googleストリートビューによる正確な場所はこちら: https://bit.ly/3hO8XuV

こちらもどうぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?