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家族への気持ちは時として複雑だ~「ホーム・アローン」

時期は過ぎてしまったけれども、クリスマスに観たい映画で上位にランクインされることの多い作品。
遅ればせながら今回初視聴。1990年公開「ホーム・アローン」

正直に言います。
ワタシ、コドモが主人公の映画って苦手です。
だから本作も今まで敬遠してきたわけで。

そんな食わず嫌いを克服すべく本作を視聴したところ、実にテンポがよいことに気が付く。と言っても、主人公であるケヴィンが独り取り残されるところまでは、若干のイラつき場面もあり、大丈夫かと心配になってしまう。

ケヴィンのしたたかさ・可愛さを見るか、愛すべき悪党らの間抜けぶりを見るか、どちらの見方も楽しめるだろう。
悪党たちがあまりに一方的にやられすぎていたのが、やや物足りない感も否めないが、子供相手の作品だしこんなものだろうか。ハラハラドキドキ感はほぼ無かった。

そんなお気楽な本作にあって唯一心に残った場面が、隣に住む老人マーリーとの教会でのやりとり。

ケヴィン:
本当は家族が好きなのに、時々憎らしくなってその時の気分で言っちゃったりするんだ。絶対に言っちゃいけないようなことをね。そういうのわかる?
マーリー:
わかるとも。家族への気持ちは時として複雑だ
ケヴィン:
兄さんとしょっちゅうケンカしちゃう
マーリー:
心の底ではいつも愛しとるのに、ついつい忘れてしまって互いに傷つけあってしまう。子どもはもちろん、大人になっても

実に聡明なコなのである。前半、あれだけわがまま勝手し放題だった子どもとと同一人物とは思えないくらい。

このやりとりを見て思い出したのが、こちらの歌。B’zの「HOME」

言葉ひとつ足りないくらいで
全部こわれてしまうような
かよわい絆ばかりじゃないだろう
さあ見つけるんだ
僕たちのhome

ここで歌っているhomeとは必ずしも家族のこととは限らないが、逆に言えば先のケヴィンとマーリーのやりとりこそ家族だけでなく普く人間関係に当てはまることなのだろう。それほどまでに”その時の気分”の一言というのはすべてを台無しにする力を持っているのだ。口は災いの元である。

とここまで書いているうちに、すごいことに気づいてしまった。
B'zには、”HOME”だけでなく、”ALONE”という曲もあることに!
ホーム・アローンだ!
・・・って、それだけなのだけれども、つい言いたくなってしまった。

こっちはあまりホーム・アローンとは関わりがないようだが。。

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