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映画には向かない題材~「関ヶ原」

当時、面白そうだなー、映画館に行こうかなー、と思っていて行けなかった作品をあとでTVなどで鑑賞することがしばしばある。
ああ、やっぱり観に行けばよかった、なのか、
観に行かなくてよかった、なのか。
その答え合わせをする感じもするのである。
今回の答え合わせはこちら。2017年公開「関ヶ原」

最初に言ってしまうと、「観に行かなくてよかった」である(笑)。

「天と地と」の時もそうだったのだが、歴史の史実モノを映画にするのはかなりリスクがあるのではないかと感じた。2時間程度の上映時間では、背景や前提知識を説明する時間がとれない。
しかし、関ヶ原にしても川中島の合戦にしても、そこにいたる経緯や背景を理解した上での内容を捉えないと、何が何だか分からないと思う。
赤穂浪士の討ち入りや勧進帳などは長年に渡って様式美にまで昇華した作品であればまだしも、関ヶ原はしんどいと思う。

最近の風潮として、三成や明智光秀を義の人として持ち上げる捉え方が多く見られる。ただそれはあくまで現代の価値観でとらえたものが多い気もするが、本作はそれすらも前提として始められているので、ひとり三成が空回っている様子だけが浮き彫りとなってしまっている。
特に三成というと秀吉の子飼いであるけども、その秀吉の愚行を描けば描くほど、その忠義がとても滑稽に映ってしまうわけだ。

他にもまだまだ言いたいことはあるが、、それもあまりお行儀がいいことではないので、この辺で。

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