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夕陽のガンマン/エンニオ・モリコーネ For a Few Dollars More / Ennio Morricone

1969年ごろ、ウチの車パブリカ?に8トラのデッキが付いた。
8トラとはうまく説明できないが、8曲だけ聴けるカセットで、えー、あー、ううん、やっぱりうまく説明できないや。

各自ググってください。

車にこの8トラのデッキを付けるのが一時期大人たちの間で流行ったのだ。
カセットテープが登場する前だったのかな。

父親が映画好きで、東京に住んでいたときに映画館通いをしたらしい。
もっともその頃は映画ぐらいしか娯楽がなくて、映画が娯楽の王様と呼ばれていた時代だ。
俺は小学校に上がる前だったが、チャールトン・ヘストンやスティーヴ・マックイーンやクリント・イーストウッドが出ている映画は、テレビで放送があると11時まで起きていて一緒に観て良いと許可がでていた。
父親と夜遅くまで映画を観るのはとても嬉しかったが、父はあらすじを先に言う癖があって、「俺君、見てて、この後〇〇が〇〇するから。それがカッコいいんだよ。ほら、な?カッコいいだろ?」などという感じで今ならネタバレもいいとこでSNSなら炎上するよ。

でもそのネタバレ解説も楽しかった。

中でも西部劇が大好きで、遠くへの外出用にマカロニウエスタンの8トラテープを買ってきた。
万博に行くまでの期間ずっとこのテープをかけていたので曲を全部覚えてしまった。
夕陽のガンマンや荒野の用心棒など有名なテーマ曲に合わせて口笛を吹くと父は喜んだ。
最近次男が俺の好きな音楽を聴くようになったんだけど、あのとき父が喜んだ気持ちがわかるな。

父は絵が上手い、字が上手い、歌が上手い、料理が上手い、力持ちでビールの王冠など指でひねり潰してしまう。
訳あって疎遠になってしまったが、いまでも俺にとってはヒーローだ。

写真は俺。父親の趣味が全開だ。



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