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若さを理由に食べ物を与えないでください

いいですか。
よく「若いんだからいっぱい食べなさい」と勧めてくる人、いるじゃないですか。

あれ、ちょっと抑えてもらいたいのですがね。



役場職員時代、特に新人の頃、宴席で酒を飲むことや料理を食べることは、ほぼ仕事だった。

同席者は飲んでばかりの人が多かったので、必然的に僕が食べる担当(ただし海鮮等は除く)となる。
そのために、普段の食事でアホみたいな量のキャベツを食べて胃袋を拡張させようとしたこともあった。考え方がフードファイターである。

お金は上司や先輩が払ってくれるので金銭的ダメージは0だし、何よりお腹いっぱい食べられるので、そういう意味では割りの良い仕事だったと思う。

ただ、自分らはあまり食べないことがわかっているんだから、あれやこれやと注文しなくていいじゃないか。
お金を払っているから良い、という問題ではないだろう。
勝手に頼んでおいて、まったく箸をつけずに「アルロン、食え」とムチャブリするのは、横暴ではなかろうか。まぁ、食べるんだけど。


ある日の飲み会は特に酷かった。

確か忘年会で、鍋物がメインのよくある酒の席だった。
ところが、なぜかバカでかいオムライスが登場し、なぜか誰も手をつけないので、僕がしこたま食べる。誰だよ注文したの。
そして、その上から日本酒をガブガブ飲まされる。日本酒ってそういう飲み方するものではないと思うんだけどなぁ。
結果、酔いが回りトイレでリバース。

それを見た上司が「もったいない」。
いやいや、どうしろと!


若いからといってなんでもかんでも食べさせるのは、現代では(当時も現代に含まれるはずだが)ハラスメントになるのだろうか。さしずめ「飯ハラ」といったところか。

僕の場合、細身だったし食も細かったので、親心みたいな感じで勧めてくれた節もあったと思う。

しかし、皆が皆そうではない。
体づくりに気を遣っている人もいるだろうし、やむなく食事制限を己に課している人もいるはず。そういう人たちから“食べないこと”を奪うのは、ハラスメントといわれても仕方のないように感じる。

食べるも食べないも個人の自由だ。

純粋にご馳走したいのであれば、好きなものを好きなだけ選ばせれば良い。
お店にお金を落としたいのであれば、量じゃなくて質を上げるとかすれば良い。
そうしないと、誰かが不幸になってしまう。
独りよがりな注文は、人を傷つけかねないのである。


あと、「オレはもう若くないから~」「健康診断引っかかるから~」などとおっしゃる人がいますがね、今の年齢は若かりし頃の延長線上なんですよ。

つまり、若い頃から健康管理をしっかりしていれば、年を取っても健康でいられる可能性が高いということ。
逆に、若い頃に暴飲暴食の限りを尽した人が、年を取ってから不健康になったとしても、何ら不思議ではない。

いっぱい食べた結果メタボになろうが糖尿病になろうが、誰も責任は取ってくれない。不健康になってからでは手遅れなのだ。


そんなことを考えながら、皮下脂肪のたっぷり詰まったお腹をさすってみる。
叩くとカホンのように響くそれは、少しも衰える様子がなく、今日も絶好調だ。


#66日ライラン

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