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循環型社会を実現するエンジンを創出! Nari Wooさん 〜モトヤフインタビュー〜

-お名前をフルネームで教えてください。

Nari Wooです。

-お生まれはどちらですか、またどちらにお住まいですか。

韓国のソウル生まれで、大学卒業後韓国の企業に1年間勤務した後、日本に来日しました。現在は東京都内在住です。

-これまでのプロフィールをご紹介ください。

日本に来てからもエンジニアとして日本企業に就職しました。
その後六本木ヒルズに本社のあるインターネット企業であるヤフージャパンに魅力を感じて応募して採用されました。ヤフーには2004年に入社して2017年まで約13年ほど在籍していたことになります。ソフトウェアエンジニアとして知恵袋のサービス立上げに関わりました。このサービス開発経験は自分の人生の中でも重要なターニングポイントとなっています。

その後もプロジェクトマネージャーやシステムアーキテクトという立場でパフォーマンス広告プラットフォーム(YDN)の開発に携わり知恵袋での成功体験と並んで、自分の成長にも繋がる貴重な経験となりました。そしてデータサイエンス部門やUXデザイン部門では部長職としてマネジメントも経験しました。

ヤフー退職後は2018年に現在のRadarLabを創業して、循環型社会構築のエンジンとしてのMeguru Service Platform(MSP)を開発し、テクノロジーとデータを活用し、資源循環ビジネスの拡大のためのシステムプラットフォームを提供しています。

-ヤフーに入ったきっかけは何でしたか?

六本木ヒルズにIT系の先端企業がオフィスを構えているというニュースが世間を賑わせている時期でしたので、自分もそういう企業に勤めたいという、ややミーハー的な気持ちもあったのが、入社のきっかけにはなりましたが、知恵袋をはじめとする入社後のサービス開発経験は、最初の動機はともあれ自分に取って最良の選択だったと言えます。

-ヤフーでのお仕事の内容をもう少し詳しくトピックも含めて教えてください。

知恵袋とYDNの開発が特に自分に取って、記憶に残る大きな2つの経験でした。知恵袋は初めて自分で開発したインターネットサービスで、ここでの経験は「多くの人の役に立つサービスを作りたい」という夢を一生持ち続けるきっかけとなった、人生の中での最も重要なターニングポイントでした。

5年間で1日1,000万人以上のユーザーに利用されるサービスに成長しましたが、そんなサービスを維持・向上させるために、常に新しい技術を導入し、システムを改善しました。システム全体のリニューアルも2回行いましたし、モバイルやアプリの開発も行っていました。

パフォーマンス広告プラットフォーム(YDN)の開発タスクフォースでは、システムアーキテクトとプロジェクトマネジメントを担当しました。このプロジェクトの開発には100人以上のエンジニアが動員され、完成までに約1年を要しました。

また完成から4年後には、このプラットフォームがヤフージャパンの広告収入の30%を占めるまでに成長しました。アドテクノロジーは、あらゆるインターネット・テクノロジーの集合体ですので、この時期に実に幅広いテクノロジーに深く触れることができました。これらの経験があったからこそ、今も怖いものなしというサービス作りの自信に繋がっていると言えます。

-ヤフーで学んだことやヤフーの良さというものがありましたら教えて下さい。

知恵袋や検索のサービス開発経験は、「如何に必要な情報を収集するか」という現在の仕事にも繋がる学びとなりました。また特に知恵袋では最初「どういうモチベーションで人々は回答コメントを書いているのか」という素朴な疑問がありましたが、サービスが成長していく現実の姿を見て「きっかけを作れば人が集まってきて、その場を盛り上げていく」ということを実感したことは素晴らしい学びでした。

あとヤフーの優秀な方達と一緒に仕事が出来たことで、マネジメントスキルも磨かれましたし、ヤフー退職後もそうした人的ネットワークはとても役立っています。

-ネクストキャリアを選んだ決め手は何ですか?

部長になってから次のキャリアを考えると、自分が何を成したいのかを真剣に考えるようになり、課題解決のためのサービス作りを一生やりたいと思いました。どんな環境に身を置けばそれができるかを考えると、選択肢は「起業」の一択でした。ヤフーでの経験のおかげでサービス作りには自信があったし、自分一人でどこまで何ができるかも試したかったです。

-現在のお仕事は具体的にどんな内容でしょうか?

RadarLab(株式会社レーダーラボ)を2018年に創業し、CEO兼CTOを務めています。RadarLabは、テクノロジーとデータで「資源循環ビジネス」を支える「MSP(MEGURU SERVICE PLATFORM)」を提供しています。

循環型社会の実現を目指し、システムプラットフォームMSPはそれぞれの資源循環ビジネスを支えるデータフラットフォームとして、簡易に導入頂き、柔軟にカスタマイズもできる特徴を持ち
・トレーサビリティに関する、資源循環ダッシュボード
・DPP対応
・再生材取引の可視化/効率化など、
「捨てる」から「活かす」への資源循環ビジネスを急速な環境変化へ柔軟に対応しているTechスタートアップとなります。


-現在の仕事の面白いところや素晴らしいところを教えて下さい。

大量生産・大量消費の時代において、製品を環境に配慮して廃棄せずに循環をさせていく必要性が高まっています。このためには循環サイクル全体について具体的かつ詳細な履歴を残す必要があり、このための可視化が必須となります。

これを個々の企業単位ではなく、国境をも越えた規模で実現していく必要があり、この一翼を担いたいとの思いから事業化しました。この事業には社会性があり、またテクノロジーがこの社会性を支えています。ヤフーのサービスが社内に良い影響を及ぼしている姿を実感したことも、現在の事業のベースになっています。

このためには製品の持続可能性を証明する情報として、製造元、使用材料、リサイクル性、解体方法などの情報も含まれ、製品のライフサイクルに沿ったトレーサビリティを確保することが求められます。

これは個々の企業だけでなく、国境を越えて実現されるべきであり、これまでにない大規模な技術的およびデータに関する挑戦が必要とされます。社会的にも非常に重要な課題であり、解決が困難で時間を要するものですが、私がヤフーで培ったサービス開発の経験を最大限に活かし、これまでの課題解決の経験を生かすことで、このチャレンジに立ち向かうべきだと考えています。

-今、特に力を入れていることやライフワークを教えてください。

データの管理と相互運用性、データ標準化と品質、セキュリティ、プライバシー保護、スケーラビリティ、およびガバナンスなど、技術的なチャレンジが多くとてもワクワクしています。

-ご家族以外で尊敬している方がおられたら教えて下さい。

尊敬する人物は非常に多くいますが、特に身近な存在としては、モトヤフのCOOであるレモンちゃん、現在一緒に仕事をしているチームメンバー、そしてヤフー時代の同僚たちです。また、あらゆる起業家たちです。
特に、最近では「技術を理解している経営者は強力である。難しい課題に挑戦すべきだ」と語るAMDのCEO、リサ・スーさんをロールモデルとしています。

-ご趣味は何ですか?

スポーツはほとんど何でも好きですが、特にその限界に挑戦し、完全に公平な競争を楽しむところが魅力的だと感じています。最近はテニスに夢中になっており、適切な距離感を保ちながら、絶妙なタイミングでフルスイングを決めた時の感覚は格別です。ラケットにボールがしっかりと当たる瞬間の快感は、言葉にできないほどです。

また、ドライブが大好きで、300〜500キロメートルの長距離を走ることにも抵抗がありません。年1度、東京から青森までドライブし、スノボをしに行ってます。

-モトヤフやnote読者に一言メッセージをお願いします。

ヤフーでの経験が、自身の事業を始めてから本当に貴重なものだと痛感しています。チャレンジーを恐れず、テクノロジーで課題を解決する!これからも精進して参りたいと思います。

(本日のインタビューは川村英樹が担当しました)

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