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あなたの話を聞いて思い出した/エッセイ

「この30人で集まるのも最後だから、
一人ずつ発表してみましょうか」

今日はラストの授業。
「ケアってなんだろう?」
「居場所ってなんだろう」
「相手の話をどうやって聞けばいいんだろう」
ゼミ形式でずっと考えてきました。

これまでの内容を踏まえて、
自分はどんな人を相手に
どんな場所を作ってあげられるだろうか。
振り返りがわりに一人で考える時間が与えられます。

大体まとまってきたところで、先生が
「最後だから発表しない?」と。

他のメンバーの思い描く場はどれも魅力的。
みんな自分の方法で相手を気遣ったり
場の雰囲気を大切にしたり。
そんなところまで気をつけるのか!
と感心させられたり。
私も参加したい、なんて思ったり。

先生はそれぞれの発表に対して
優しく頷きながら
「いいですねぇ、はい次の人!」と言う。
今日は時間がないからサクサク進む。

みんなすごいな、と思いながら
自分の番が回ってきます

「えっと、私の作る場の対象者は...」

他の人のに比べて、
自分の思い描く場はとても貧相なものに思える。
それでも必死に、
なぜその場が必要なのか伝えます

すると

「ちょっとごめんね。他の人にはしてないのに1人だけにコメントするみたいになっちゃうけど。今あなたの話を聞いて思い出した。」

そして、先生が学校で開いた「場」の話が始まった。

それは私がやろうとした
「ケアラーへの支援」の必要性を
象徴するようなエピソードであった。

あぁ、上手く言えたかわかんないけど
なんか届いた

自分の伝えたいことを
どうにか掴もうと聞いてくれる人がいるって
きちんと受け止めて反応してもらえるって
とても幸せだなと思うのです。

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