対価について考える
これまでは医療界に身を置いていたので、自分の労働に対する対価は厚労省が設定した値段になっていた(診療報酬というやつ)。でも、医療機関を退職し、支援者へのサービス業を軸に起業しようとしている今、自分のサービスの対価を自分で設定しなければならない。
最近、自分の起業アイデアをひとに説明するための資料(プレゼン資料)を作っていて、やること(提供するサービス内容)はかなり具体的になってきた。それで次に、そこに掲げる料金を「さて、どうしたものか」という段階になっている。
モノを売るわけじゃないので仕入れ値というものは存在せず、これまでに存在するサービスでもないので相場というものが存在しない。こんな場合、どうしたらいいんだろう、と。
ひとつは金銭感覚だ。サブスク的なサービスなので、月々どれくらいの料金が妥当か。自分がお金を払う側だったら、幾らくらいなら出す気になるか。そんなことを自分の金銭感覚に問うてみる。それが一つ。
次にうちのサービスを使うことで、顧客にどの程度のメリット(利益)が生じるか。例えば、うちのサービスを使うことで生じる報酬、うちのサービスを使うことで減らせる手間と経費、心理的な安心感など。どれくらいの料金なら釣り合いが取れるのか。そのスパンを月単位で考えるのか、年単位で考えるのか。そこを調べて、計算に入れてみる。
次に提供するサービスを構築し、運営するのにかかる費用(経費)から考えてみる。必要な設備、経費、人件費はどうか。その事業で生計を立てていこうとするなら、損益分岐点はどのあたりにあるのか。顧客の最終目標数をどこに置くのか。本当にそれくらいの顧客数に対応できるだけのスペックがうちにあるのか(実現可能性)。そういった面から計算してみる。
金銭感覚、相手にとってのメリット、うちの収支とスペック
多面的に考えて、妥当な料金を設定しないといけない。ただ、これはいま思いついているだけで、プロからするとまだまだ多面的でないのかもしれない。というわけで、近いうちに起業セミナーに参加して価格設定について勉強する予定。
これまでは自分が提供するケアやサービスに対して、患者さんは病院の窓口でお金を払っていたので、直接、お金を受け取る機会がなかった。これからは料金に対する厳しい目が直接、こちらに向けられることになるだろう。費用対効果が得られないとなれば、離れていく顧客も出てくることになる。この当たり前のことを、医療という守られた世界で自分は知らずに生きてきた。
安全で安寧な世界を飛び出したのだから、腹をくくらないとな
価格設定を考えながら、今はそんな風に気を引き締めている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?