【戦術白書】バルセロナが帰ってきた。怒涛の過密日程1撃目。
最後の試合から100日近く経った。
久しぶりのバルセロナの試合。
楽しみすぎた。楽しみすぎて寝られないのを予見し、エビスビールを3本放り込んだ末に酒の力で寝てやった。
4点ぶち込んで圧勝。優勝争いに不安を残さない盤石さを示してくれた。
最高の朝だったと思いつつ、不安要素も鑑みながら試合を振り返っていきたい。
①先手必勝で見えた形。
開始1分で試合が動くとは思ってもみなかったが、今日の狙いどころはここに集約されていた。
久保のロストからデヨング、アルバと左大外へ一瞬逃がし、虚を突いてクロスを放り込んでビダルが頭で合わせた。このシーンだけ見れば、「崩した」というより「崩れていた」と言えるかもしれない。
ラッキーパンチかと思いきや、この後もマジョルカ-バルセロナ戦型のかみ合わせで見える役割の問題がズルズルと残り、4点中3失点分の要因を作ることになる。
先制点後のマジョルカは自陣ファイナルサードで非保持の場合5バック、それ以外は基本的に4バックで構えた。
つまり致命的なエリアに侵入されるギリギリまで上のかみ合わせが発生しており、両サイドハーフの久保とダニ・ロドリゲスが浮いている状態が慢性的に続いていた。
じわじわ侵入したところで5バックでケアされていると、深くから崩すのには手間がかかる。
そのためバルセロナの攻撃開始位置は、マジョルカDFが出るか出ないかの判断が曖昧な最終ライン一つ手前、ファイナルサード入口あたりから崩しを開始して一気に深部を抉る形が理想となる。
リトリートした久保、ダニ・ロドリゲスの位置が
攻撃開始位置と必然的に重なる。
その上で左を狙われたのは、久保とダニ・ロドリゲスの守備意識と役割の差にある。
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