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ふたつの時間


人間の時間と植物の時間


このどこか心落ち着かない社会で
着実に時間が過ぎていることをゆっくりと感じます。


帰国した頃に田植えが始まり、

早いところでは稲刈りが始まっていました。



先日、ニュージーランドでとてもお世話になったかたに

近況の報告を兼ねて連絡をとりました。

その際に頂いたお返事の言葉が

とても深くのこりまた文章を書きたくなりました。


その言葉をすこしここへ。


人間社会で起きることとはまったく別のペースで着実に育ち続ける野菜や植物から毎日、元気をもらっています。



たった一文。




わたしたちには2つの時間軸があるんだと

はっと気付かされました。



わたしにはいつもたくさんの気づきを教えてくださるかたで一言の文章にとてもいつも考えさせられます。



私達がつくりだしている時間軸植物が生きている時間軸


どんなにこんな社会の状況についていけずに心悩むことがあっても、

植物は来るべき四季に、なるべき姿を魅せる。



植物は凛としてそれぞれの姿を生きる。



人の心のどよめきに動じないこの植物の時間軸。



花瓶の花が枯れてしまっていたり、

今年も花見の時期だとわくわくしたり

通学・通勤の道草のちいさな花々の開花に足を止めさせられたり、


ふと花の香りに包まれたり、


ときに私達の忙しない時間を一瞬止めてくれるのです。



ニュージーランドにいるときは、

日常のそばにある自然を目の前に

ただこうぼーっとしてることだけで幸せだなあという

心が満ちる経験がたくさんあった。


やっぱりそれというのは、

自分の時間軸と自然の時間軸が重なったときなんだと今思います。

秒針がきちんと重なったといいますか。



とはいっても、

なかなか時間軸を重ね合わせることは難しくて




けれども


そのふたつの時間軸がこの世界の中で動いているということを

心に留めておくだけで、



人の暮らしや心の動きを

とても大きく変わってくると思うのです。


ときにその意識が、

自然に大切にする思いやりに変わったり、

大切なひとを想う思いやりに変わったり

するのかもしれません。




庭や道草、通学路、オフィスの植物

電車から風景、よくいくお店の植物


それぞれの身のまわりにある自然の時間軸を

たまに意識できたらよいなと思います。




自分の時計の針の刻みが早すぎてないか、

遅すぎていないか、



生き急いでないか、なにか忘れ物ををしていないか





植物たちの時計とときに

重ね合わせることを忘れず、

日々の暮らしをより豊かにしたいと願います。






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