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#エッセイ

嫁ぎ先の思い出(東京 蒲田)

嫁ぎ先の思い出(東京 蒲田)

2004年春。iBookとLeicaM3を持って上京。主人実家の蒲田で暮らし始める。旅行鞄にはジャージ上下と数着の服。

義母やご近所さんから「のりちゃん、これ着たら?」「傘ある?」「カバンは?」と皆さんから色々な物をいただいた。

商店街の方ともすっかり顔馴染みになり「のりちゃん、おまけ!」と、こっそりいただきものをしたり。下町って人情味溢れてるね。私のような人間でも蒲田で出会った人たちは優しか

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回想「松江」

回想「松江」

20代の大半を暮らした松江
あの日、私は会社をずる休みした
アパートの窓から見える松江城へ向かう
松江市内を一望できるベンチが私の特等席
ただぼんやりと松江市内を眺める
城下町が目の前に広がる
川にかかる橋を見つめる
見上げると空一面に雲が覆う
松江は曇り空がよく似合う
小泉八雲も愛した水の都松江
さぁて、明日は会社へ行くか
心の中でつぶやきながら
大好きな松江を想う
#この街がすき

一度は行きたいあの場所へ毎日行っている

一度は行きたいあの場所へ毎日行っている

「一度は行きたいあの場所」このお題を見た瞬間「私は毎日行っているよ」心の中でつぶやいた。一体どういうことなのか? 

今年の一月。何気にテレビを見ていたら「メタバース特集」というコーナーが始まった。仮想空間に広がるさまざまな世界。中でも驚いたのが「バーチャル渋谷」渋谷に行かなくてもあたかも渋谷にいるような体験ができる。田舎暮らしの私でも渋谷のスクランブル交差点を歩いて買い物まで出来る。これは凄い!

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結婚の条件

結婚の条件

20代の頃、私には結婚の条件がそれなりにあった。
仕事が出来る人、向上心のある人、賢い人、挙げるとキリがない。

かくゆう私は仕事人間かつ趣味人で恋愛も謳歌していた。
同級生が次々結婚していく中、ずっと独身だった。
30歳にサラリーマンを卒業、フリーに転身。思い描いていた夢も実現させた。その頃の私はフリーの仕事に邁進していた。結婚どころではなかった。

一向に結婚する様子のない私を心配する父の薦め

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