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教頭先生が好き。

学校に行きたくない、そんな思いが募っていく中で最終的に行く、という選択をさせてくれる原動力は高校の教頭先生だ。

最近、「推しとかいるの?」とよく聞かれる。現代の推し文化の“推し”とは少し違う気がするが、自分がいつでも勇気を貰え、恋愛的友情的尊敬的家族愛的な諸々の意味では無く純粋に好き、推したいという気持ちになれるという定義であるのなら、間違いなく私の推しは教頭先生である。


4月1日。
春休み中に部活で学校に来たとき、早足に颯爽と職員室に入っていく男の人を見た。

見た瞬間、心を撃ち抜かれた。

リアルでこんなにドタイプな人を見たことがない。

恋愛的なキュンではなく、胸がギュンと掴まれ、頭から離れなくなった。

185センチ以上ありそうな背丈にピッタリと合うスーツ。
そんなスーツに似合うネクタイ。
引き立つ9頭身くらいに見えるスタイルの良さ。
鍛えられた身体に広い肩幅。
端正な顔立ち。
眉目秀麗とはこのことか!と言わんばかりの綺麗な目と眉、鼻筋。
溢れるオーラ。
揺れるセンター分けの前髪。

この情報がたった一秒もしないうちに私の脳に伝わってきた。

何を隠そう、私はイケオジが好きだ。

ここで言う私のおじさんへの好きという感情は恋愛感情ではなく単純に素敵!好き!というものだ。

人が赤ちゃんや動物を見て意識せずとも可愛い、守りたい、癒やされると思う気持ちと大分似ている気がする。

女子高生が好きというような男性が女子高生なら誰でもいいとは思わないのと一緒で私もおじさんなら誰でもいいというわけではない。(範囲が広い私でも言わずもがな)


今まで好きになってきたおじさんは、清潔感のある笑顔の素敵な、人当たりの良いおじさんばかりだった。
そんな人たちから全肯定され、無条件で褒められることが私の自己肯定感を上げてくれた。
(もちろん、正式なルートで知り合ってます、スポーツに参加したり、地域のイベントに行ったり、家族の知り合いに会う機会をなるべく逃さないようにしたり、行動範囲を広めたり)


そんな今までのおじさんとは全く雰囲気の違った爽やかに闊歩する中年男性が、教頭先生だと知ったのは新任式の時だった。

この先生に教わりたい、なんの教科の先生なんだろうとワクワクしていた私に衝撃が走った。

新任の先生方の一番先頭にいるではないか!!!!!!

あぁ、、、楽しみにしていたのに、一番関わりの少ない教頭だなんて。

ショックのあまりその後紹介された先生方の情報がなかなか入ってこなかった。

その後の初めてのホームルームでも頭から離れず、一人ずつ自己紹介と好きなものを3つ発表していく時間に


相田みつをさん

それから

イケオジ
最近で言うと教頭先生が凄く好きです


なんて言おうとしていなかったことをつい口に零してしまった。
何たる失態。

しかし、これは功を奏して自己紹介のあとにあまり話したことのない何人かが「おじさん好きなの、なんかいいね!」「面白かった笑 イメージ通りすぎる」などと話しかけに来てくれた。ありがたい。

そこから私の少しでも教頭先生にお近づきになろう作戦が始まった。

まず、関われる機会といえば部活での諸々の承諾を貰いに行くとき。
本当は部長の仕事だが、私が請け負わせてもらい、初めての接触を試みた。

「お仕事中失礼します!」

(すごく機嫌が悪そうに)
「・・・なに?」
(こっちを向かずにずっとパソコンに向かったまま)

「〇〇部の〇〇です!!部活でこういった冊子を作るために毎年、先生のお電話番号をお聞きしているのですが、教えていただいてもよろしいでしょうか?」

・・・
(続く沈黙)

「は?なんで俺が教えなきゃいけない訳?」

(😱😱😱😱😱😱😱)
(いや、丁寧に説明したやん、!!)

滅気ずにもう一度説明する私

「…紙は?何に書けばいい?」

「あ、!これにお願いします」

職員室の先生から集まる視線も相まって、怖すぎて圧が強すぎて動悸と冷汗が止まらなかった。

もしかしてこれが恋!?!!(なわけ)

あっけなく玉砕した。はずだった。

多分普通だったら、なんだこの無愛想な人、なんで好きなんて思ってたんだろうとなる気がするが、私は諦めなかった。

また一週間後に教頭先生の元へ次の部活の計画したものを渡しに行く機会があった。

そうしたら、今度は、
「おーいいねぇ、楽しんできてね、
怪我だけはしないように。」

と言ってくれた。

前回との態度の変わり様に驚きつつも目を見て話して下さったことが嬉しすぎて泣きそうだった。(何故)

3回目は、二週間後くらいに大会の要項を渡しにいった。

そして、大会二日前。
部活の人たちと一緒に玄関で話していたら、直前でチームメイトが怪我で出れなくなってしまったことに対して、いきなり

「ピンチをチャンスに!満身創痍の〇〇部だけど頑張ってね、応援してます」

と言ってくれた。
嬉しすぎて失神しそうだった。


そして時は経ち、たまたま家を早く出た日があり、

先生は毎朝、学校近くのコンビニでコーヒーを買い、誰よりも早く学校に来ている。

ということが分かった。

そのことが分かってから、朝早く家を出て、そのコンビニから学校まで自転車で先生と並走することを目標にしている。
そうすることで今までの朝のダラダラした時間を自習室で勉強することにシフトでき、気持ち良く一日の学校生活をスタートできるのだ。

これに関しては本当に先生様様である。

私は、毎日教頭先生を一目見ないと気が済まない。窓から見たり、用もないのに職員室を覗いたり、、(よく考えたらストーカー紛いなことしてる!?)

しかし、そうすることでパワーが漲り、幸せな気持ちになれるのだ。
教頭先生が秋口まで半袖だったので私も寒いけれど半袖でいたし、所謂、韓国マスクと呼ばれるものを使っていたらそれを使うし黒マスクにしたら、私も黒マスクを使い始めていた。(結構怖くてごめんなさい)

クールな教頭先生の可愛いエピソードとしては、職員室に話しかけにいったときに、開いていた画面を焦ってシュっと小さくしたのが見えて、なんの動画を見ていたのだろうと視線を移すと小さい画面に子犬の可愛い姿が写ったYou Tube動画だった。(ギャップ萌え、恋は盲目

そういえば、毎朝愛犬の散歩をしているという話を小耳に挟んだ記憶がある。

・スマホケースもTシャツもマスクを青だったことがあったので多分青が好き

・男子校出身で真っ黒で坊主だった

・弟は先生よりも背が高くて医者をやってる

などなど教頭先生のことが好きと公言している私には沢山の教頭先生情報が勝手に入ってくる。それはすごく嬉しい。

先生が生徒におすすめの本を紹介するという企画があったときに
中島らもさんの「世界一美しい病気」を紹介していてすぐさま読んだ。

読み始めてから4行目にいきなりセックスの文字があった。

え、、、?これ本当に「おしゃれな恋がしたい人に」という言葉と共に先生が紹介してる本なの…!?
想像もつかなかった内容にドギマギした。

しかし、読み進めると凄く面白くて品があって?らもさんのぶっ飛んだ人間性が魅力的過ぎて惹き込まれた。(時間が出来たら他の作品も読んでみたい)

先生のことを好きになっていなかったら、この先も絶対に読んでいなかったであろう本に触れられたことは私の中で凄く感慨深かった。

こんなに愛を語ってきたが、結局言いたいのは、

いつまでも先生が健康で元気に怪我もなく健やかに過ごせますように。

ということ。(纏め方雑過ぎだけど本心)



おまけ

絵心ゼロな私が描くキラキラな先生。
私、菅元総理が結構好きなんだけど(国葬の言葉も物凄く刺さって涙腺緩んだ)、ちょっと先生に似てる。


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