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教師の名言・格言  その25       No.031 「失敗の中から学ぶことの方が価値あり」

No.031 「失敗の中から学ぶことの方が価値あり」

前回は、「成功体験」の重要性を述べた。
今回は「失敗」についての考えを述べていこうと思う。
私自身、失敗を数多くしてきた。
それはもう数え上げればきりがない。
だからこそ、学びがあり、成長があったのではないかと思う。
やること為すこと成功ばかりしていると、おごり高ぶり、人としてダメな人間になってしまうかもしれない。
実際、授業実践や学級指導をがんばり、うまくいっている時は、「鼻高々」になっていたのではないかと、今思えば反省しきりである。
謙虚さが足りなかった。
そんなに大したことをしていない(当たり前で、それ以上にすばらしい実践者は数多くいる)のに、偉そうにしていた(と思う)。
まあ、それは置いておくとして、「失敗」である。
授業でも、子どもへの生徒指導でも、保護者への対応でも、たくさんの失敗をしてきた。
授業で学習内容をうまく教えられなかったこと多数。
子どもが失敗をした時、悪いことをした時、感情的になって怒ってしまったことも数限りない。
保護者へ丁寧な説明や対応ができなくて怒らせたり、不信感を抱かせてしまったりしたこともたくさんあった。
本当に未熟極まりない。
けれど、それらから反省し、どうすればよいかを考え、自分自身を変える。勉強する。そして、学んだ結果、今の自分がある。
「失敗」は、だれにでもある。
そこから、反省し、学び、努力することが大切である。
また、「失敗」に負けてはいけない。
絶えず、「次はこうしてみよう」という「挑戦」の気持ちを持ち続けないといけない。
「成功」から見えてくることも多いが、「失敗」は自分にとって抜けているもの、足りないものは何だったのかを教えてくれる「糧」である。
これは、子どもへの指導にも使える。
子どもが失敗をしたとき、それを的確に指摘し、改善点を教え、次への意欲をかき立てさせることが重要である。
その時、「よかったこと」「価値のあったこと」を必ず一つや二つ、先に述べる。
その後「ここのところをこうすればよかった」と助言することが重要となる。
そして、最後に最初の「よいところもあったのだから、次も頑張って」とか、「次はもう一つレベルアップできるから」とか言って、意欲づけをさせないといけない。
そうでなければ、子どもは「自分はダメなところばかりだった」と思いこんでしまう。
働き出して間もないころ、高校時代の友人と居酒屋で話をしていた時のことである。
「『後よろし』というのが大切なんや。」
と、言っていた。
職場で上司から注意をされることがある。
その上司は、話の最後に
「でも、君のここがよかったから」
と、話を締めくくってくれる。
「その一言でどれだけ気持ちが救われたかしれない。」
と言っていた。
まさに、人を伸ばす名言だと思った。
「トライ&エラー」という言葉がある。
「失敗」「挫折」を経験し、それらを糧に次への実践を模索(試行錯誤といってもいい)し、改良し、よりよい自分へと絶えず成長、進化することこそが大事である。

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