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教師の名言・格言 その15    「呼吸をするように文章が書けるようにする」

教職についていると出会ったり、浮かんだりする言葉があります。それらを自分なりに名言・格言としてみました。

No.021 「呼吸をするように文章が書けるようにする」

この名言は、野口芳弘先生の講座に参加した時に学んだ言葉である。
前回の有田先生同様、数多くの指導についての著書があり、そのどれもが教師として学ぶべきものがある。
文を書く。文章とする。字を書く行為は思考を促し、表現力を高め、順序立てて物事を考えるのに大事であるのは言うまでもない。
その講座の時、参加者から質問が出た。
「書かせるのはいいんですが、返事を書くのが大変ではありませんか?」
と。
その時に野口先生がおっしゃったのは、
「コメントは一言でいいんです。『すごい』とか『よかったね』とか『上手に書けてるよ』とかでいいんです。書かせることに意味があるんだから。」
なるほど、それでいいんだ。難しく考えることじゃあないんだ。
何を目的にしているかが大事なんだと改めて知った気がした。
それから、「書かせる=コメントを書く」という呪縛から解放された。
当然、しっかりとコメントを書く時もあるが、簡単コメントでいいんだと思うと気持ちに余裕が生まれ、何日もコメントを書かずに作文を置いておくことがなくなった。
また、「国語の力を高める一番の方法は、書かせることなんやで。」と先輩の先生から教えてもらったのもなるほどなあと思ったものだ。
そんなこともあり、一時期、毎日作文を宿題で書かせていたことがある。
当然、子どもたちの文章力は上がった。
その実践を続ければよいのだけれど、次の年にはやめてしまった。
「わかっていてもしなければ知っていないのと同じこと」
とは、だれが言った名言だろうか。
でも、機会があり毎日作文を書かせた年もその後何度かあった。
ゆとりを持たないとなかなか続けることは難しい。
あれもこれも知っていてもできることはたかがしれている。
今の自分には何が必要かを考え、現在担任している子どもたちにどんな力をつけさせなければならないかをとらえる力をつけることも必要である。
そのような自分を見つめる目も養う必要がある。

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