【ひとくち小説レビュー】俺ではない炎上
おはようございます。
読了本のひとくち感想です。
本日は、この本!
『俺ではない炎上』浅倉秋成
【おすすめ度】
☆☆☆☆
【あらすじ等】
ある日突然、インターネット上で殺人犯にされてしまった会社員・山縣泰介
本人は全く身に覚えがない中、群衆、警察から逃げて行く。
日本中を敵に回す中、果たして彼は、自らの潔白を証明することができるのか…!
【個人的に好きなポイントメモ】
①泰介が走っているシーンの1文、
「人とはすなわち肉体で、肉体こそが人間のすべてなのだ。肉体の腐敗はすなわち人間としての腐敗と同義だ。」が意識高いエリート感して人物描写上手いなと感じた。
②ツイートアクティビティでアカウントの持ち主がわかるのが、現代の特定班感あってリアルですね…。
たしかにあれ本人かアカウントのアクセス権限ある人しか見れませんね…。
【感想】
騙された。めちゃめちゃ面白い。
主人公らしきTwitterのアカウントが見つかり、犯人と断定されてしまうところから始まるのですが…。
主人公視点での文章を読むと、あ、この人絶対ネット民嫌いだし、ネットなんて興味ないだろ…。と。
ただ、主人公以外の視点で物語が進む場面だと主人公が超極悪人に思えてきます。アカウントもつぶやいてることも主人公のアカウントにしか見えないので、本当は犯人なんじゃ…と読んでてハラハラしました。SNSアカウントはその気になれば誰でも作れるということを生かした作品だなあと感じました。
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