【黒川温泉・女性1人旅】念願の『ふじ屋』へ!温泉・美食・絶景を五感で味わい尽くした贅沢な1泊【後編】
人生初の黒川温泉。旅行記の後編は、念願の旅館『ふじ屋』での充実の時間と温泉街の観光をお届けします。
温泉も、美食も、空間も、スタッフさんの気遣いも素晴らしく、心地よい時間を過ごしました。『黒川温泉』や『ふじ屋』の魅力が皆さんに伝わりますように^^
前回の記事「長く書いちゃったなぁ〜」と思い、内容を前編と後半に分けたのですが……
先に言います!後編はもっと長くなりました!笑
(ざっと前回の2倍はあります……)
ぜひ時間がある時にゆったりと読んで、旅気分を楽しんでください ♪
……前置きが長くなりました。
それでは、黒川温泉旅行記・後編スタート!
念願の『ふじ屋』へ……!
ついにやって来た……!『黒川温泉 ふじ屋』。
チェックインは15時だったが、歩き疲れたのでロビーでゆっくりしたいと思い、14時半に来館することにした。
「ちょっと早いから迷惑じゃないかな…?」「1年越しの夢が叶うぞ……!」といろんな意味でドキドキしながら扉を開けると…
スタッフさんが優しく出迎えてくれた。「チェックインまでロビーでゆっくりしてください^^」と言ってくださり、ドキドキが安心に変わった。
靴を脱いでついに『ふじ屋』の中へ——
「わぁ……!」写真で見ていた以上に素敵で落ち着く空間。アンティーク調で深みブラウンを基調としたインテリア。
木の温もりと優しい灯り、天窓から降り注ぐ柔らかい日光。癒される自然のBGM。懐かしさを感じる木の香り。
初めてなのにほっとする、安らぎの空間にすでに心を掴まれた。(まだロビーだぞ!笑)
チェックインまでぼーっとしたり、ノートに感じたことを書き留めたりとゆったり自分時間を楽しんだ。この1泊で出逢える温泉、美食、人、空間への期待が膨らむ。
そう、心に決めた時間だった。
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私が『ふじ屋』を選んだ理由
『ふじ屋』にした決め手は” 一人旅プラン ”があったことだ。旅館は基本的に2名以上のプランがほとんどなので、おひとり様でも泊まれるのはありがたい!
他にも1名で利用可のお宿はあったが、ふじ屋さんの強みの1つは温泉街の中心地に立地していること!アクセスが良くお店にもすぐに行ける。
黒川温泉を象徴する『丸鈴橋』の隣に位置しているため、田ノ原川の景色やせせらぎ、冬季は『湯あかり』を間近で楽しむことができる。
食べることが大好きなので、地元の食材にこだわった創作懐石料理を味わえることも魅力的だった。
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いざ、お部屋へ……!
全8室のお部屋の中で今回泊まるのは『琵琶』。1階のフロント横に位置しているので、女性1人旅でも安心だ。鍵を開けて中に入る——
ロビー同様、和モダンで木の温もりを感じる優しい空間が目の前に広がる。温かい間接照明が所々に配置されていて癒される。4.5畳とこじんまりしているが、一人旅には十分だ。むしろ狭すぎず、広すぎないのでちょうど良い^^
入って左側にはベッドも完備されている。ふかふかで寝心地も良い。少し奥まったところに配置されているので、ぐっすり眠ることができた。個人的な話だが、枕の高さが低めでとても良かった^^
入って右側に秘密基地のような書斎スペースがあるのも面白い! 右奥には冷蔵庫やお湯が入ったポット、冷水、お茶なども用意されている。お水は別途買う必要がないくらい、たっぷりと準備されているので一晩は余裕で過ごせて安心。
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一通り部屋を見渡し感激したところで、チェックイン時にスタッフさんの言葉を思い出す。
そうだ! ウェルカムドリンクがあった!
憧れの『ふじ屋』来られたお祝いに、早速ドリンクをいただくことにした。
なんて、素敵なんだっ!冷蔵庫を開けるとノンアルコールのスパークリングワインが入っていた。お酒が弱いので、とてもありがたい……!
そして、何よりも嬉しかったのが” バラのワイン ”だったこと! 1番好きな花が薔薇なので、ツボすぎるウェルカムドリンクに心が躍る ♪
微発泡で飲みやすく、ほんのり甘い。春を感じさせる淡いピンク色と華やかな薔薇の香りに心も体もふわっと緩んだ。
「ふじ屋さんにして良かった……」
と来て早々に感じられる素敵なおもてなしだった。
温泉で疲れを癒し、心も体もぽっかぽか
ウェルカムドリンクをゆったり楽しんだ後、温泉に入ることにした。夕食が18時からなので、ゆっくり楽しもう。浴衣とタオル、半纏を持って地下へ進む。
男湯と女湯のほかに家族風呂も2つある。予約は不要で、人がいなければ好きな時に内鍵をかけて自由に入ることができる。
また、チェックイン時に予約すれば追加料金(1100円)で個室の岩盤浴も楽しめる。様々な方法で疲れを癒すことができそうだ。
湯上がり処には自販機があり、飲み物やおつまみを販売している。(※アルコールの販売は無し)お冷も準備されていて、お風呂上がりのクールダウンもばっちり!至れり尽くせりだ。
温泉は内風呂と半露天風呂があり、雨の日でも気にせずに入れる。ふじ屋は日帰り入浴を実施しておらず宿泊者のみの利用なので、ゆっくり静かに過ごせるのも魅力だ。
今回も他に宿泊客はいたが会うことはなく、ほぼ貸切状態!ゆったりと心ゆくまで温泉を楽しんだ。
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黒川温泉は日本の主な泉質10種類のうち、なんと7種類を有する珍しい温泉地!
ふじ屋の泉質は『硫黄泉』。そういえば、温泉タマゴ売り場は硫黄の香りがしていたなぁ。温泉は硫黄臭さは無く、非常に入りやすかった。
少し熱めのお湯なのでお風呂上がりもぽっかぽか!心も身体もほぐれて、リラックスできた^^
硫黄泉の効果なのか、いつもより髪がしっとりサラサラになった気がする!(個人の感想です)
温泉顔ミストがあるのも女性には嬉しい。ふたを開けると温泉の蒸気がふわっと優しく顔を包み込む。こういう遊び心も楽しい ♪
料理長の技が光る、五感で味わう懐石料理
待ちに待った夕食の時間!部屋を出るとスタッフさんが1階の食事処『道草』に案内してくれた。
食事処は他の宿泊客と共有だが、半個室のような作りなので1人旅でも人目を気にせずに食事に集中できる。
「こちらへどうぞ」とスタッフさんに促されると、豪華な前菜が用意されていた……!
料理長の芸とこだわり、気遣いが発揮された丁寧な一品に目を奪われる。料理の魅力を引き立てる器と盛り付けも美しい。一流の食に対面して、心なしかシャッキとした気持ちになる。
緑豆の茶碗蒸し、さくら豆富、よもぎ麩の田楽、山菜の天麩羅、翡翠空豆、馬刺し(桜肉)——目と舌と香りで一足早い春の訪れを感じた。
味はもちろん美味。鮭真薯はふんわり、海老芋のあられ揚げは外はカリッ、中はトロッ、様々な食感を楽しんだ。地元の食材を使い、素材の良さを惹き出した料理が出てくる度に、舌鼓を打つ。
普段なら脇役になりがちな馬刺しのツマもシャキッとしていて、細かいところまで丁寧に作られていることが伝わってきた。お鍋のお出汁も旨味が深く、お腹に余裕があれば全部飲み干したいくらい美味しい!
1つ1つの料理を作る労力を思うと、私のために作ってくださったことへの感謝の気持ちが湧いた。心もお腹も満たしてくれた素晴らしい料理に大満足の夕食だった。
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デザートは入らなかったのでスタッフさんにお願いして、後でお部屋で食べられるよう準備していただいた。イレギュラーなお願いにも関わらず、快く応じてくださってありがたい。
外国人のスタッフさんが丁寧に料理を運び、一生懸命料理の説明をしてくれた。日本人の私ですら噛みそうになる難しい言葉を覚えて、心を込めて伝える姿に温かい気持ちになる。優しい笑顔にも癒された。
異国の地で高い志を持って働くスタッフさんに胸を打たれた。私も、頑張ろう。
月が綺麗ですね、と言いたくなる絶景テラス
ご飯を食べ終わるとスタッフさんがまたワクワクすることを教えてくれた。
なんだそれ!?面白そう!2階に上がると小さなドアがひっそりとあった。
扉を開けると……素敵なテラスと夜空が目の前に!
川のせせらぎと虫の声、ひんやりとした空気が心地いい特別な空間。しばらく心を無にして、夜空を楽しんだ。
憧れの書斎で「書くこと」も楽しむ
今回の旅はワーケーション体験をすることも目的の1つだ。『ふじ屋』は全室wi-fiが完備されていて、書斎があることも魅力的だった。
パソコンとノートを持ってきて旅で感じたことや心が動いたことをnoteとノートに書く。シンプルで整った空間だから、いつも以上に集中して「書くこと」を楽しめた。
この書斎でライティングやノートタイムを楽しむことが夢の1つだったので叶えられて嬉しい^^1時間ほど書いたら、もう1つのお楽しみのために外へ向かった。
『湯あかり』の幻想的な光に癒される
黒川温泉は夜になってもお楽しみがある!冬の風物詩『湯あかり』だ。
今年で12年目で、例年12月下旬から翌年3月末まで開催される。竹で作られた『鞠灯籠』と『筒灯籠』が温泉街全体で灯される。
丸鈴橋の場所によって湯あかりの異なる表情を楽しめる。竹灯籠からこぼれる柔らかい丸い光にほっと癒された。川面に映る光も幻想的でずっと眺めてしまう。
放置竹林問題を解消し、環境を維持する一環として始まった『湯あかり』。鞠灯籠は黒川温泉に携わる方々の手で作られているそうだ。
環境にも、訪れる人にも優しい湯あかりの灯が、そっと冬の冷えた心と身体を温めてくれた。
とはいえ、少し身体が冷えたので宿に戻って温泉にゆっくり浸かった。
自由気ままに好きなタイミングで観光したり、温泉に入ったりと直感で動けるのも、1人旅の良いところ^^
お腹も落ち着いたので、夕食で食べられなかったデザートをウェルカムドリンクの残りとともに、素敵なお部屋でゆっくり味わった。最高!
その後はのんびりしたり、noteを書いたり、感情をノートにまとめたりと好きなことを好きなだけお部屋で楽しんだ。そして、ふかふかベッドでぐっすり眠る……。
⭐︎⭐︎⭐︎
2024年3月16日(土):黒川温泉1人旅 Day2
6:00起床。鳥のさえずりが聴こえる清々しい朝。いつもよりもスッキリとした目覚めで良い気分だ ♪ 温泉地の朝と言ったら朝風呂は欠かせない!
ふじ屋に宿泊すると、姉妹店の『のし湯』の露天風呂にも入ることができる。ふじ屋は6時半から、のし湯は7時から入浴可なので、温泉をはしごすることにした。
(のし湯は露天風呂だけでシャワーは使えないため、ふじ屋で身体を流して行くのがおすすめ!)
せっせと坂を登って『のし湯』へ向かう。傾斜が大きいので登ったあとの達成感もひとしお!5分ほどで到着した。
のし湯は露天風呂なので、ふじ屋とはまた違った開放感があって気持ちよかった。温度は少しぬるめなので、長くゆったり入れる。木々の緑と青空に癒された時間だった。
温泉に入ると地球と一つになった感覚になって、改めて私は自然の中で生かされているんだなぁと感じた。
のし湯の泉質は『塩化物泉・硫酸塩泉』。1度で2種類の泉質を楽しめるなんて一石二鳥!
……いや" 一泊二泉 "?!なんて幸せな朝なんだ。
朝からほかほか気分で下り坂を軽快に降りて、ふじ屋に戻った^^
思わず目移りしちゃう!色とりどりの朝食
お待ちかねの朝食の時間!朝から坂を上り下りし、温泉に浸かって準備は万端だ。ワクワクしながら夕食と同じ会場へ。
色とりどりの料理に心が浮き立つ。お野菜とお揚げがたっぷり入ったお味噌汁と、ツヤツヤご飯はおかわり自由とのこと!
朝食も1つ1つが丁寧に作られていることが感じられる。サラダはシャキシャキ。自家製の玉ねぎドレッシングとよく合う!ふろふき大根はお出汁が染みて柔らかく、白味噌が優しく口いっぱいに広がる。
ご飯のお供がありすぎてお茶碗一杯ではもちろん足りない!2杯目は明太子と温泉卵を乗せて『たまらん丼』にした。(勝手に命名!笑)
お味噌汁もお出汁と野菜の甘みが感じられて美味しい。ご飯と共にもう1杯おかわり!
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テンションが上がってしまい、お味噌汁とご飯をそれぞれ1杯ずつおかわりしたので、満腹!味はもちろんのこと、小鉢も食材も色鮮やかで五感で楽しめる大満足の朝食だった。
チェックアウトは11時までだったので、ギリギリまでお部屋や書斎でゆったりしたり、noteを書き上げたりと素敵な空間を味わい尽くした。
温泉も、美食も、お宿の雰囲気も、スタッフさんの気遣いも素晴らしい心癒される滞在だった。
「次は2階の川沿いを見渡せるお部屋に泊まる」という新たな夢もできた。
五感で味わい尽くすことで、より鮮明に理想とする自由な生き方・働き方が明確になった。
素敵な経験とエネルギーをいただけたお宿だった。泊まってよかった!また来よう^^
お腹いっぱい、だけどスイーツは別腹♡
お宿に荷物を預けて、帰りのバスが来るまで温泉街をぶらり探検する。本当はお昼に地元の食材を使った3種類のカレーセットを食べるつもりだった。
しかし、朝食で満腹になったので予定を変更して、気になっていたスイーツを食べ歩くことにした。
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『パティスリー 麓』
1つは黒川温泉のグルメを調べると必ず上がってくる『パティスリー 麓』。小国ジャージー牛乳で作ったカスタードクリームをたっぷりと入れたシュークリームが人気のお店。
注文してからクリームを詰めてくれるので皮はサクサク、クリームはとろーり。出来立ての美味しさを味わえる。クリームをミルクのコクはありつつも後味はあっさりしていて美味しい!
お店の外に座るスペースもあるので、ゆっくりと食べられる。
他にもジャージー牛乳を使用した『ジャージーミルクプリン』やベルギーの大会で優秀賞を受賞したチョコレートケーキ『果菓坂』など素材にこだわったスイーツが小さな工房にずらりと並んでいる。
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『山のいぶき』
黒川温泉のパンフレットを読んでいて発見したお店。私が惹かれたのはジャージー牛乳と和紅茶のミックスソフトクリーム!
濃厚なミルクソフトクリームはもちろんのこと、紅茶も大好きな私にとって夢のような商品で絶対に食べると決めていた。
事前リサーチでは候補には入れていなかったので、現地に行ったおかげで出逢えた嬉しい情報だ。
こちらのお店と同じ敷地内に自然薯料理店『やまたけ』も併設されている。息子さんが牧場、お父さんが自然薯作りを営んでいるそうだ。実は1日目のランチはここを予定していたが、まさかの売り切れで食べられなかったので次回は訪れたい!
『山のいぶき』は自社生産の牧草で育てたジャージー牛から搾った、濃厚でコクのある牛乳が人気のお店だ。
お店に入ると、冷蔵ケースの中には看板商品の『山吹色のジャージー牛乳』や『山吹色のプレーンヨーグルト』などが並んでいた。人気で品切れしている商品もいくつか見受けられる。
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ソフトクリームは店員さんに声を掛けて、レジで受け取るスタイル。ミルク・紅茶・ミックスの3種類から選べる。
ソフトクリームで紅茶味って結構珍しいよなぁと思い、店員さんに話しかけてみた。
ほぉ!ただの紅茶ソフトクリームではなく、地元の農家さんの和紅茶で作ったソフトクリーム……!より一層期待が高まる!!
ミルクも紅茶も楽しみたい欲張りさんなので、迷わずミックスを購入!楽しみ^^
「わぁ!本当に色が濃い!」店員さんがおっしゃるように、今までの紅茶アイスとは一線を画す濃いブラウン。パッと見、コーヒー味?ほうじ茶味?と思ってしまう。
お店の前にベンチがあるので、そこでゆったりといただくことにした。
まずは、和紅茶味。……うん、美味しい!!紅茶の味と香りがしっかりしていて、ふわっと鼻と喉を抜けていく。和紅茶なので、ほんのり香ばしさと苦味も感じられて美味しい。甘さも控えめなので、あっさりといただける。
そして、ミルク。これは、間違いない美味しさ!濃厚でコクがあるけど、後味はさぱり!和紅茶味と合わせると、まろやかで香ばしいミルクティー風味も楽しめて、何度でも楽しめるソフトクリームだった。
「美味しい!素敵!」と思ったら必ずお店の人に言うようにしているので、感動を店員さんに伝えたら、喜んでくださって私も嬉しい気持ちになった♡
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2つの美味しいスイーツをいただいて満足したので、残りの時間は高速バスの時間までお土産を買ったり、川沿いでぼーっと読書したりとゆったり過ごした。
黒川温泉はコンパクトな温泉街なので、観光自体は1〜2日で十分巡ることができた。ただ、今回訪れた『ふじ屋』以外にも、個性と魅力を秘めたお宿がまだまだある!温泉も7種の泉質のうち、まだ2種だけしか入れていない。
温泉とお宿、お食事、温かい地元の方との交流——黒川温泉は何度来ても楽しめる場所だ。これからも定期的に訪れて、まだ知らない魅力を知りたい。
心にワクワクを、身体に癒しをくれた黒川温泉。人生初を経験できて幸せな2日間だった^^
旅から拡がる、私の未来
今回の旅を通して、日本や世界を旅しながら素敵な人・場所・モノの魅力を伝える文章を届けるという望みも見つけることができた。
旅をすると心が動く。五感で感じることで、感性や感情が磨かれる。そうすると、未来につながるヒントや自分の道が見えてくる。
自分の心を動かすから、人の心を動かす表現ができるようになる。
経験を得ることで、自信が生まれて挑戦を楽しめるようになる。
純粋に楽しむだけでも十分だが ” 未来に繋げる意識 ”を持つと、旅は自分を成長させてくれる手段になる。
今回の旅行記が皆さんを幸せな気持ちにできていますように^^
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
2024.3.24. Rina
*『ふじ屋』滞在中に旅エッセイも書きました。
よろしければご覧ください!
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