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大好きな劇場が、大好きな舞台が、消えてしまわないように

ある舞台で、劇場クラスターが発生してしまった。
どうやら、感染対策は万全ではなかったようだ。

出演者に体調不良者がいたにもかかわらず、出演させた。
このご時世の中で出待ち客に、サインなどの対応をしていた。
観客同士の距離も2m離れていない、換気も不十分。
あほか。

プロ野球やJリーグは観客を入れ始め、
宝塚も歌舞伎もジャニーズも少しずつ再開の動きが見え始め、
まさにこれから、劇場が、舞台が、動き足したというこの時期に
「水を差す」という言葉がこんなにぴったりだとは。

私は悔しいよ。

”本物”の舞台人たちがひとつの小さな素人とも取れる人たちのせいで、また世間から非難の目で見られることが。
”劇場” や ”舞台” が悪の根源として見られることが。


歌舞伎役者の俳優さんもこの通りだ。

同感だ。コロナになったことに怒っているわけじゃない。誰にでもなる可能性があるから。
感染したことではなく、出演者を含む開催者が強行突破したことが一番の問題だ。劇場や舞台関係者が我慢して動きだしたこの時期にどうやって責任を取るの?取れないでしょ?そりゃこんな口調にもなるわ。


本当に悔しい。


世間から劇場や舞台が非難されるたびに
神奈川芸術劇場の芸術監督である白井晃さんが4月3日に出したこの言葉を思い出す。

私は、劇場がその不安を煽る場所になって欲しくない。不安を煽る道具にされたくない。
人が生きていくために、水道や電気や食料や病院が必要であるように、劇場は精神を保つためにも必要なインフラのひとつだと思うのです。


私ももうずっと大好きな劇場に行っていない。
去年の今頃は推しの出演する舞台を毎週のように通っていた。
フカフカの椅子に座って、俳優さんたちの息遣いを間近で感じて、
通うごとにカンパニーの一体感が強くなっていくことを感じて、
推しの誕生日はみんなでお祝いして、
舞台の上に立っている人も、スタッフさんも、
観客もみんな笑顔で楽しそうだった。
千秋楽まで完走する姿を見るのが大好きだ。

そして、初めて見る俳優さんを知って、
他の舞台でまた見ることができたりすると、嬉しかったりする。

映画やドラマとはまた違う非日常の世界に飛び込めるのが、
楽しかったりする。

春に申し込んだ8月のミュージカルも払い戻しの連絡がきた。
出演者の方が豪華で楽しみにしていたんだけどな。
推しに関しては、昨年の9月から生で見ていない。
もうそろそろ会いたいな。
ずっと我慢しているんだよ、みんな。


普段、劇場に足を運ばない世間の人にはどうか知っていてほしい。
一部の言動がすべてではない。
ちゃんと本気で頑張ろうとしている人が、確実にいるんや。
そんな人たちには一言でいいから、心の中で思っているだけでいいから
「がんばってね」と優しい気持ちで見守ってほしい。


大好きな劇場が、
大好きな舞台が、
消えてしまわないように。


#劇場 #舞台 #演劇 #ミュージカル #推し #我慢 #大学生

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