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📖読書記録📖『満月珈琲店の星詠み』

読書紹介記事を書く青沼りんです📗

今回は、疲れた人だけが訪れることができるあの不思議な珈琲店と猫のマスターの物語を描いた著者がアナザーストーリーとして新たに書き下ろした一冊をご紹介したいと思います。


●今回ご紹介する本『満月珈琲店の星詠み』

著者 望月麻衣
画  桜田千尋
発行 株式会社文藝春秋
2020年7月10日 第1刷


●あらすじ

満月の夜にだけ現れる満月珈琲店では、猫のマスターと店員が、極上のスイーツやフードとドリンクで客をもてなす。スランプ中のシナリオ・ライター、不倫未遂のディレクター、恋するIT起業家………マスターは訪問客の星の動きを「詠む」。悩める人々を星はどう導くか。美しいイラストにインスパイアされた書き下ろし小説 (文庫本あらすじ引用)


●本作のみどころ①:星を詠むマスターと惑星の名を持つ猫たち

本作は、以前ご紹介した『満月珈琲店』のアナザーストーリーとなっています。


惑星の名を持つ猫たちに導かれるまま訪れたのは、満月の夜に現れる『満月珈琲店』猫のマスターに迎えられた訪問者は極上のスイーツを堪能する。

そして星座と惑星の位置を読み解く星詠みのマスターから訪問者の悩みや本来の望みを導き出し、前向きになれるというお話しです。


本書では、人間の年齢を成長につれて水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星、そこに月と太陽を含めた惑星に例えられています。

これを見ることで自分の人生を振り返り、知らず知らずのうちに疎かにしていた課題を見つけることで自分を知ることが出来るというのです。

しかし、自分を知るというのは簡単なようで難しい。

そこで必要なのが、出生図(ネイタルチャート)。です。

これは自分の生年月日と生まれた場所と時間から出された円の中にある12の星座と12の惑星の位置で自分のすべてがわかるという占星術のひとつで、猫のマスターはそれを読み解く星詠みでした。

悩める訪問者の出生図(ネイタルチャート)を出し、星と星座の位置の意味を読み解いて導き、彼らの背中を押してくれます。


●本作のみどころ②:あたたかくて優しいスイーツのイラスト

なんといっても太陽や月そして惑星と星座をモチーフにした極上のメニュー。

例えば、ミルキーウェイで汲んだ星のミルクのを入れた紅茶、朝焼けのシロップ入りアイスコーヒー、満月バターのホットケーキ。

嗚呼、聞いているだけでロマンチック…(*´-`)✨(そして食べたい(*´-`))

美しくてどこか切ないスイーツのイラストに著者がインスパイアされた素敵なお話し4編をぜひ読んでみてください。

詠めばあなたも気づかなかった本当の望みがわかるかもしれません。



ところでこの満月珈琲店。店名が「珈琲店」というわりに、コーヒーが出されることは滅多にないそうです。

猫のマスターはこう言います。

「当店のコーヒーは、酸いも甘いも噛み分け、すべてを堪能し尽くした『大人』にお出しすることが多いんです」(本文内容引用P52)

う~ん…深い😮


そして、物語が進むにつれてそれぞれの回で登場した彼らにはある共通点がありました。

その感動的な結末を極上のスイーツとともに味わって頂ければ幸いです🥹

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